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2012.09.15, Part III

樫原湿原(2)

樫原湿原,人工湿地,区画1&2&湿地 II(唐津市七山),08:00
木道の左側が人工湿地。車道に向って横に伸びる木道が数本あり,それによって5つの区画(注:正確には4つ?)に分かれている。 「樫原湿原地区自然再生実施計画及び全体構想」にはとくに個々の区画に名前は付いていないので, 前回・前々回同様,ここでは手前から区画1,2,3,4,5として区別しておく。
木道の右側が「湿地 II」。


2011年11月の様子(2011.11.14,08:19撮影)。

2008年09月の様子(2008.09.09,07:51撮影)。

樫原湿原(唐津市七山),08:00-08:01
支柱脇で咲くオミナエシPatrinia scabiosaefolia)。 場所は少し異なるが,4年前にもここで撮影している(下段)。


2008年09月の様子(2008.09.09,08:12撮影)。

樫原湿原,人工湿地,区画2(唐津市七山),08:01
左の木道へ入ったところで人工湿地,区画2を撮影。 季節の違いもあろうが,昨年(下段)に比べると水面のエリアがかなり狭くなっているのがわかる。 水辺は区画2の南端付近にしかない。 4年前(下々段)はほぼ同じ時期だが,4年前は手前の北端近くにも水面があった。 ということでここはだいぶ乾燥化しているといえるだろう。 そのためか,この後,南端付近で採集したが,原生生物はかなり少なかった。 これまでで最低だ。乾燥以外の原因があるかも知れない。 ちなみに他の区画,湿地は例年通りたくさんの原生生物がいた。


2011年11月の様子(2011.11.14,08:19撮影)。

2008年09月の様子(2008.09.09,07:51撮影)。

樫原湿原,人工湿地,区画2(唐津市七山),08:02
ここでもサワヒヨドリEupatorium lindleyanum)?が咲いていた。

樫原湿原,人工湿地,区画2(唐津市七山),08:02
4年前とまったく同じ位置(道路側の木道へ入った角)で咲いていた ヤマハギLespedeza bicolor)。


2008年09月の様子(2008.09.09,07:53-07:54撮影)。

樫原湿原,人工湿地,区画2(唐津市七山),08:02-08:03
車道沿いの木道を南に向って進む。

樫原湿原,人工湿地,区画2&区画3(唐津市七山),08:03-08:04
1枚目:区画2と区画3の間にある木道の手前まで来た。区画2は,ここまで来ないと水辺が現れない。 2枚目:木道から手を伸ばして区画2の水際で 採集(樫原湿原,人工湿地,区画2)。 既述したように,ここは予想外に原生生物が少なかった。 区画2は元々,他の区画よりも原生生物は少なめだったが,今回はとくに少なかった。 乾燥化が原因か,それとも他に原因があるのか・・・。 湿地 Iに近いこの区画だけが少ないというのはなにか共通した原因があるのかも。
観察された生物: 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia elegansD. oblonga), コレプス(Coleps hirtus), クリスチゲラ(Cristigera phoenix), 棘毛類繊毛虫, 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium sp.), ワムシ,


2011年11月の様子(2011.11.14,08:20撮影)。

2008年09月の様子(2008.09.09,07:57撮影)。

樫原湿原,人工湿地,区画2(唐津市七山),08:05
水面に浮かぶのは,, ジュンサイBrasenia schreberi)が主だが,他に ヒツジグサNymphaea tetragona)や ホタルイScirpus juncoides var. hotarui) らしきものの姿がある。

樫原湿原,人工湿地,区画3(唐津市七山),08:06
ここも区画2とほぼ同じ。半分以上,草で覆われている。南側にだけ水たまりがある。

樫原湿原,人工湿地,区画3&区画4(唐津市七山),08:06-08:07
区画2と同様,区画3の南端付近で 採集(樫原湿原,人工湿地,区画3)。 ここからは従来通り原生生物がたくさんいた。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, クリプトモナス(Cryptomonas platyuris), スポンゴモナス(Spongomonas intestinum), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), アクチノスフェリウム(Actinosphaerium), 小型太陽虫, シュードテカメーバ(Pseudothecamoeba proteoides), Pontigulasia, ユーグリファ(Euglypha cristata), コレプス(Coleps hirtus), ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, ヒザオリ2種(Mougeotia), アオミドロ(Spirogyra), コウガイチリモ( Pleurotaenium trabecula), ミカヅキモ( Closterium baillyanum多数, C. dianaeC. idiosporumC. kuetzingiiC. ralfsiiC. rectimarginatumC. setaceum), ツヅミモ( Cosmarium globosumC. notabileC. quadratum), イボマタモ( Euastrum ansatumE. cuneatumE. pulchellumE. sinuosum v. germanicum), ハタヒモ(Netrium digitus), 小型ハタヒモ(Netrium digitus?), ネジモ(Spirotaenia condensata), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), Bambusina brebissonii, ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ, ケンミジンコ, センチュウ, 渦虫類,


2011年11月の様子(2011.11.14,08:24撮影)。

2008年09月の様子(2008.09.09,08:02撮影)。

樫原湿原,人工湿地,区画4(唐津市七山),08:08, 08:08, 08:10
1,2枚目:ここの水辺は結構広い。以前と同じ。 3枚目:水際が木道からやや離れているので,カップ付指示棒を使って 採集(樫原湿原,人工湿地,区画4)
観察された生物: Gymnodinium, ミドリムシ( Euglena ehrenbergiiEuglena sp.), トラケロモナス( Trachelomonas armataT. crispaT. lacustris), ペラネマ(Peranema trichophorum), カリキモナス(Calycimonas physaloides), 未同定のミドリムシ類?(殻硬い,ラセン状の隆起線,後端尖る), ポンフォリクソフリス(Pompholyxophrys sp.), 小型太陽虫, テカメーバ(Thecamoeba sp.), コロトネベラ(Korotnevella), コクリオポディウム(Cochliopodium sp.), ナベカムリ(Arcella gibbosa), フセツボカムリ( Centropyxis ecornis), ディフルギア( Difflugia elegansD. oblonga), ユーグリファ(Euglypha acanthophora), コレプス(Coleps hirtus), プロロドン(Prorodon sp.), オフリオグレナ(Ophryoglena), シクリディウム(Cyclidium), 未同定の繊毛虫, マルロモナス(Mallomonas), バキュオラリア(Vacuolaria virescens), メロトリキア(Merotrichia capitata), オフィオキチウム(Ophiocytium capitatum, 珪藻各種, アステロコッカス(Asterococcus sp.), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), アオミドロ(Spirogyra), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum = Haplotaenium minutumP. trabecula), オニノカナボウ(Triploceras gracile), ミカヅキモ( Closterium baillyanum多数, C. dianaeC. gracileC. kuetzingiiC. ralfsiiC. rectimarginatumC. setaceum), ツヅミモ( Cosmarium contractumC. globosumC. obsoletumC. pandriformeC. pseudopyramidatumC. quadratum), ホシガタモ( Staurastrum arachne), S. aviculaS. connatumS. sexangulare), イボマタモ( Euastrum ansatum), アワセオオギ(Micrasterias pinnatifida), ハタヒモ(Netrium digitus), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), クロオコッカス(Chroococcus pallidus), ユレモ(Oscillatoria sp.), ネンジュモ(Anabaena), Achromatium oxaliferum, ケンミジンコ, センチュウ,


2011年11月の様子(2011.11.14,08:26撮影)。

樫原湿原,道路側で咲く花々(唐津市七山),08:11
これはヤブマメAmphicarpaea edgeworthii var. japonica,マメ科 ヤブマメ属)? ツル性の一年生草本。

樫原湿原,道路側で咲く花々(唐津市七山),08:12
これは??)。

Part IV: 樫原湿原(3)
2012.09.15, 08:12 - 08:21