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2012.08.22, Part VII

御浜池へ向う遊歩道沿いに点在する湿原(往路)

御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原(庄内町),09:29
やや広々した湿原が現れた。 奥にはかなり広い池塘がある(2枚目)。 近付きたかったが,この後わかるように足下はかなり柔らかく,靴が潜ってしまうのでとても近付けそうになかった。 潅木地帯に沿って不連続に角材が置かれていた。 その角材の上を歩いたのだが,,。

御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原(庄内町),09:29
角材の間がやや開いている場所があった。 なにげなくぬかるみに靴を降ろしたところ,ズブズブと靴が沈んでしまった(10 cm以上!)。 慌てて足を引き抜き,隣の潅木の近くを通ってなんとか通過した。 この画像は通過した後,振り返って撮影した。 靴が潜ってしまった場所は,すでに周囲から泥(腐食質)と水が上がってきて靴跡が消えつつある。 やわらかく弾力もあるようだ。
潅木の近くでこの状態なのだから,前方の大きな池塘に近付けば確実にもっと深く潜ってしまうはずだ。 「やちまなこ」のような場所があるかも知れない。危険なので近付くのは諦めるしかない。

御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原(庄内町),09:30
幸い遊歩道沿いに細長い池塘らしき場所がある。 おそらく近くを人が通ったことでこういう形になってしまったのだろうが・・・。

御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原(庄内町),09:31
とりあえず遊歩道沿いの池塘らしき場所で 採集(御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原-4)
観察された生物: リピドデンドロン(Rhipidodendron), ディフルギア( Difflugia oblongaDifflugia sp.), 共生藻を持つLesquereusia or other genus ?, ラッパムシ(Stentor sp.,大核1個,色不明), レンバディオン(Lembadion lucens), 小型繊毛虫数種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), シネココッカス(Synechococcus), メリスモペディア(Merismopedia), ワムシ, ミジンコ, イタチムシ, センチュウ,

御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原(庄内町),09:31
少し進むと,そこにはすでに木道?は無かったが,遊歩道(踏跡)の近くに不定形の池塘らしき場所があった。 この辺は足下もしっかりしている(乾いている)。

御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原(庄内町),09:32
ということでここでも 採集(御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原-5)。 ここの原生生物は多くはないが,極端に少ないという訳でもない。しかし,やはり少なめ?
観察された生物: トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), ディフルギア( Difflugia oblonga), 共生藻を持つヒアロスフェニア(Hyalosphenia papilio), アミカムリ(Nebela carinata), 小型繊毛虫数種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ミカヅキモ( Closterium pronum), ツヅミモ( Cosmarium cucurbitaC. globosum), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum多数), Bambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus), シネココッカス(Synechococcus), ワムシ,

御浜池へ向う遊歩道を東へ(庄内町),09:33
1枚目:湿原を過ぎるとやや登り坂となる。 2枚目:GPSで現在地を確認。 この先で左(北)へカーブするが,その途中にもやや大きな池塘があるようだ。

御浜池へ向う遊歩道を東へ(庄内町),09:34
1枚目:小湿原があった。遊歩道沿いに水たまりが続いていたので, 2枚目:3箇所くらいにピペットを入れて 採集(御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原-6)。 ここは水が多い時は水路,少ない時は干上がる場所だと思うので,原生生物の種数はほぼ予想通り。
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas sp.), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), 珪藻各種, ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica), エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ( Cosmarium globosum), ホシガタモ( Staurastrum dispar多数, S. simonyi), Bambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ミジンコ, ワムシ,

御浜池へ向う遊歩道を東へ(庄内町),09:35
1枚目:かなり日射しがある。ザックの中が暖まると,サンプルが死滅してしまう恐れがあるので, 2枚目:ミネラルウォーターをザックにかけた。気化熱で内部の温度を下げるためだ。これはかなり効果がある。

潅木と笹薮の間を通る(庄内町),09:36

御浜池へ向う遊歩道を東へ(庄内町),09:36

遊歩道が左へカーブしだすとふたたび湿原が現れた(庄内町),09:37

御浜池へ向う遊歩道を東〜東北東へ(庄内町),09:37
2枚目:木道?が敷かれた遊歩道沿いに細長い水たまりがある。 その先の潅木地帯の手前には,ミヤマホタルイScirpus hondoensis)が群生するあきらかに池塘とわかる水たまりがある。

御浜池へ向う遊歩道を東〜東北東へ(庄内町),09:38
まずは遊歩道脇の水たまりで 採集(御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原-7)
観察された生物: トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), 珪藻各種, ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica), ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium abruptum), ツヅミモ( Cosmarium globosum), ホシガタモ( Staurastrum dispar?), クロオコッカス(Chroococcus sp.), メリスモペディア2種(Merismopedia)多数, ワムシ,

御浜池へ向う遊歩道を東〜東北東へ(庄内町),09:39
次は奥にある池塘だが,,。 湿原の上を歩くのはあまり好ましくない。 ので,左の潅木地帯の縁に沿って歩いて近付くことにした。

御浜池へ向う遊歩道を東〜東北東へ(庄内町),09:39-09:40
なんとか近付くことができた。

御浜池へ向う遊歩道を東〜東北東へ(庄内町),09:40
湿原は池塘の縁で深く落ち込んでいる。池塘の水深も20 cm前後ある。やや深い。 そのせいか水垢は少なめ。

御浜池へ向う遊歩道を東〜東北東へ(庄内町),09:41
1枚目:なんとか採集できたが・・・。
この後,月山旧参道沿いの湿原で採集する際,サンプリングチューブが足りなくなったので, これまでに何度も採集している弥陀ヶ原のサンプルの一部を廃棄し,そのチュープを月山旧参道沿いの湿原のサンプル用にするつもりだった。 その際,誤ってこのサンプルを弥陀ヶ原のサンプルと勘違いして中身を捨ててしまった。 よってここのサンプルは無し。 ここはいかにも池塘らしい池塘だし,始めて採集した場所なので,捨てるべきではなかった。 残念。 2枚目:GPSで現在地を確認。 これから左にカーブして北向きに変わるが,その先には池塘はない(はず)。 とりあえず,御浜池が見えるところまで行って,そこでUターンすることにした。

御浜池へ向う遊歩道を東北東〜北東へ(庄内町),09:42

御浜池へ向う遊歩道を北東〜北へ(庄内町),09:42
カーブが終わる頃,遊歩道の左に小さな縦長の池塘があった。 やや離れているが,幸いなことに左に潅木地帯があった(画像には写っていない)。 そこでさきほどと同様,潅木地帯の縁を歩いて近付くことにした。

御浜池へ向う遊歩道を北東〜北へ(庄内町),09:43
ここで採集(御浜池へ向う遊歩道沿いの湿原-8)
観察された生物: 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), ツヅミモ( Cosmarium globosumC. oblongum?(長い), イボマタモ( Euastrum crassumE. cuneatum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), タテブエモ(Penium polymorphum), クロオコッカス( Chroococcus pallidusC. turgidus), ミジンコ, ケンミジンコ,

Part VIII: 御浜池へ向う遊歩道沿いに点在する湿原(復路)
2012.08.22, 09:44 - 09:56