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2009.11.24, Part IV

田代山湿原〜田代山避難小屋(弘法大師堂)

田代山湿原,弘法沼の先にある帝釈山・木賊温泉分岐(南会津町),12:08

田代山湿原,帝釈山・木賊温泉分岐を左へ(南会津町),12:09
分岐に立つ道標。「田代山 1926米,帝釈山 2.5k ←→ 木賊温泉 12.0k」とある。 既述したように,ここで左折して避難小屋のある帝釈山方向へ向かうが,,。 その前に・・・。

田代山湿原,木賊温泉方向(南会津町),12:09-12:10
1枚目:木賊温泉方向を見ると,こちらも木道脇に水たまりがあった。 2枚目:池塘らしくはないが,一応,採集(田代山湿原-4)
観察された生物: 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), ナベカムリ(Arcella vulgaris, フセツボカムリ( Centropyxis ecornisC. constricta), ディフルギア( Difflugia bacillifera), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), ペロニエラ(Peroniella hyalothecae), ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica, ヒザオリ(Mougeotia), カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ミカヅキモ( Closterium idiosporum), アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), ツヅミモ( Cosmarium contractumC. cucurbitaC. oblongumC. quadrifariumC. subtumidum), ホシガタモ( Staurastrum hystrixS. orbiculare or S. subgrande ?, S. wandae), イボマタモ( Euastrum ampullaceumE. cuneatumE. humerosumE. sinuosum), アワセオオギ(Micrasterias truncata), ハタヒモ(Netrium oblongum), ネジモ(Spirotaenia condensata), フタボシモ(Cylindrocystis), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), クロオコッカス(Chroococcus pallidusC. turgidus), シネココッカス(Synechococcus), メリスモペディア(Merismopedia),

田代山湿原,分岐近くで採集(南会津町),12:11-12:12
1枚目:湿原にはやや強い風が吹いていたので,だいぶ身体が冷えてきた。 凍えた手で持参した薄手のセーターを上着の下に着込む。 2枚目:さきほどの採集位置から少し離れた場所でまた採集(田代山湿原-5)
観察された生物: ナベカムリ(Arcella arenaria ?), ディフルギア(Difflugia pyriformis), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica), サヤミドロ(Oedogonium), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. idiosporumC. pronumC. rostratum), ツヅミモ( Cosmarium quadrifarium), ホシガタモ( Staurastrum hystrixStaurastrum orbiculareStaurastrum sp.), イボマタモ( Euastrum ampullaceumE. ansatumE. crassumE. humerosumE. sinuosum), タテブエモ(Penium polymorphum), ネジモ(Spirotaenia condensata), クロオコッカス(Chroococcus pallidusC. turgidus), シネココッカス(Synechococcus), メリスモペディア(Merismopedia), ワムシ, ケンミジンコ, ミジンコ,

田代山湿原,道標の下にある案内,太子堂(避難小屋)まで500m(南会津町),12:14
ここでは「太子堂」だが,国土地理院の地図,および,小屋に掲げられた看板では「弘法大師堂」になっている。

田代山湿原,帝釈山方向(南西)へ進む(南会津町),12:14
1,2枚目:パノラマ撮影。 ここからは南西方向に向かって進む。 前方に潅木地帯が見えるが,その間にも湿原は広がっている。
なお,ここからは全体に登り坂が続く。 国土地理院の地図では,ここから湿原の南西端にある避難小屋までの標高差はおよそ40mほど。 かなりゆるやかなのでそれほどの標高差があるようには感じなかったが・・・。
また,画面でわかるように,木道の左側にはかなり深い窪地がある。

田代山湿原,木道の脇ある大きな窪み(南会津町),12:14
窪地の中を撮影。泥炭層が露出している。

田代山湿原,その左側はゆるい沢になっていた(南会津町),12:14
1,2枚目:パノラマ撮影。 木道の反対側はこのような傾斜した窪地が続いている。 雪解け水や雨水はここを通って流れるはずで,反対側の窪地はおそらくその水流の侵食作用でできたものと思われる。 踏み荒らしによる裸地化も原因しているのかも知れないが,,,。

田代山湿原,帝釈山方向(南西)へ進む(南会津町),12:14-12:16
1枚目:足下を見ると,枯れたキンコウカNarthecium asiaticum)が目立っていた。 2枚目:木道の右にあった小さな池塘?で採集(田代山湿原-6)
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas), 小型鞭毛虫数種, 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), ツリガネムシ2種(Vorticella), サヤツナギ(Dinobryon sertularia), 珪藻少々, イカダモ(Scenedesmus asymmetricus or S. heimii), ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica), ミクロスポラ(Microspora), ミカヅキモ( Closterium kuetzingiiC. rostratum), ツヅミモ( Cosmarium quadrifariumCosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum avicula), イボマタモ( Euastrum ansatum), ハタヒモ(Netrium digitusN. oblongum), フタボシモ(Cylindrocystis), クロオコッカス(Chroococcus), シネココッカス(Synechococcus), ワムシ, イタチムシ,

田代山湿原,前方に潅木地帯が点在するようになる(南会津町),12:16
まもなく潅木地帯に入ろうとする手前に池塘らしき水たまりがあった。

田代山湿原,木道脇の池塘?で採集(南会津町),12:17-12:18
ここでも採集(田代山湿原-7)
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas), 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia bacillariarum), プラコキスタ(Placocista spinosa), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), ペロニエラ(Peroniella hyalothecae), 珪藻少々, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ミクロスポラ(Microspora), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. intermediumC. pronumC. ralfsiiC. rostratum), イボマタモ( Euastrum crassum), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), クロオコッカス(Chroococcus), ユレモ(Oscillatoria), ケンミジンコ, ミジンコ,

田代山湿原,ゆるい坂を上がって行く(南会津町),12:21-12:22
潅木地帯が入り交じった湿原を歩く。

田代山湿原,木道の脇が裸地化していた(南会津町),12:24
一部だが,このように裸地化が進行している場所もあった。

田代山湿原,湿原の南西端が迫る(南会津町),12:25

田代山湿原,樹林帯の中に入るとすぐ先に避難小屋がある(南会津町),12:26-12:27
1枚目:既述したように,左へ行くと湿原を反時計回りに周回して入口近くの分岐に戻ることができる。 2,3枚目:その前に樹林帯の中にある避難小屋まで行ってみることにした。 その途中,そろそろ昼食の時間だが, 湿原は風が吹いていて非常に凍えるので,この際,避難小屋に入って食事をとることにした(注)。

注:上の画像でわかるように,この時,分岐近くには二人の男性がいた。 かなりしっかりした防寒着を着て,ここで休憩(お湯?を湧かしていた模様)する準備をしていた。 このあと,我々が避難小屋から出た際も,ここにいた。

避難小屋が見えた(南会津町),12:27
林の中に入るとすぐ目の前に避難小屋が現れた。

田代山避難小屋,弘法大師堂を兼ねる(南会津町),12:27-12:28
1枚目:避難小屋の前に立つ道標。「帝釈山 1.9 km→」とある。 2枚目:テラスの下には「栃木百名山 19座,田代山」と書かれた看板が吊り下がっていた。 ここは栃木県? たしかに栃木百名山で検索すると田代山の名前がたくさんヒットするが, 国土地理院の地図では,田代山湿原,および,この避難小屋は福島県側にあるように描いてある。 なのでやや不思議。
ただし,ここは福島県と栃木県の県境。 田代山じたいは栃木県の山でもあるので栃木百名山に入ってもおかしくはない。 問題は何故,福島県側に立つ避難小屋に「栃木百名山」の名があるか?だ。 栃木県側が出資してこの避難小屋を造ったのかも知れない。 そして,たまたま山頂付近が福島県側にあり設置場所がここしかなかったのかも(注)。

注:ここから帝釈山までのルートは,福島県と栃木県の間を出たり入ったりしている。 もしかすると,国土地理院の地図が不正確で,この辺は実際に栃木県側に入るのかも知れない。

田代山避難小屋,弘法大師堂を兼ねる(南会津町),12:28
既述したように,外はかなり寒いので,小屋の中で昼食をとることにした。
1枚目:中に入ると,正面にこのような弘法大師の像が祭ってあった。 たしかにここは弘法大師堂でもあるようだ。 2枚目:その前にはこのようなゴザが敷かれていた。 ここに座って三人で昼食をとった。

トイレと田代山避難小屋(南会津町),12:52
1枚目:昼食後,避難小屋の隣にあるトイレで用を足す。 2,3枚目:トイレ側から避難小屋とその手前の広場をパノラマ撮影。

Part V: 田代山湿原〜小田代〜猿倉登山口
2009.11.24, 12:53 - 14:14