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2009.07.29, Part V

鬼怒沼湿原(2)

鬼怒沼湿原(日光市),13:45
1,2枚目:最初の大きな池塘を過ぎた所で進行方向をパノラマ撮影。 手前右からその先に向って水路のような,池塘のような水たまりがある。 また,やや離れた位置には別な円形の池塘が見える。

鬼怒沼湿原(日光市),13:45
上と同じ位置で採集(鬼怒沼湿原-4)。 湿原入口近くよりは原生生物がいたが,池塘としては少なめ。 雨で増水しているせいかも。
観察された生物: ナベカムリ(Arcella sp.), アミカムリ(Nebela barbata), ラッパムシ(Stentor pyriformis), サヤツナギ(Dinobryon sertularia), ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica), コウガイチリモ( P. minutum v. crassum??), カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii), ツヅミモ( Cosmarium globosumC. quadrifarium), ホシガタモ( Staurastrum wandae), イボマタモ( Euastrum ampullaceum), フタボシモ(Cylindrocystis), クロオコッカス(Chroococcus), メリスモペディア2種(Merismopedia), 羽根付きワムシ, 他のワムシ, クマムシ,

鬼怒沼湿原(日光市),13:48
1〜3枚目:北〜北西方向をパノラマ撮影。

鬼怒沼湿原(日光市),13:49
ここで採集(鬼怒沼湿原-5)
観察された生物: ヘレオペラ(Heleopera), ラッパムシ(Stentor pyriformis), スティピトコッカス(Stipitococcus lauterbornei), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ(Closterium abruptum), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum v. crassum??), ツヅミモ( Cosmarium oblongumC. quadrifarium), ホシガタモ( Staurastrum wandae), イボマタモ( Euastrum ampullaceumE. cuneatum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), タテブエモ( Penium polymorphumPenium sp.), フタボシモ(Cylindrocystis), アワセオオギ(Micrasterias truncata), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), クロオコッカス(Chroococcus), メリスモペディア(Merismopedia), ワムシ,

鬼怒沼湿原(日光市),13:56
ここで採集(鬼怒沼湿原-6)。 雨後の一時的な水たまりのようにも見えたが,ほどほどの数の原生生物がいた。 ここも一応,池塘のようだ。
観察された生物: ナベカムリ(Arcella artocrea), フセツボカムリ( Centropyxis aculeata), ヒアロスフェニア(Hyalosphenia nobilis), アミカムリ( Nebela carinataN. collaris), ヘレオペラ(Heleopera), Chlorobotrys, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ミカヅキモ(Closterium abruptum), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum), カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii), ツヅミモ( Cosmarium moniliforme), イボマタモ( Euastrum cuneatumE. humerosum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), ハタヒモ(Netrium oblongum), タテブエモ( Penium polymorphum), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), センチュウ,

鬼怒沼湿原(日光市),13:58
1,2枚目:ヒメシャクナゲ(実になっている,Andromeda polifolia)と, 3枚目:ヒカゲノカズラLycopodium clavatums)?

鬼怒沼湿原(日光市),13:59-14:00
トンボソウTulotis ussuriensis,ラン科 トンボソウ属) 名前はよく目にするが,実物を見たのは今回が始めて。

鬼怒沼湿原(日光市),14:01-14:03
1枚目:木道はここで合流して1本に戻る。 2,3枚目:合流点近くに咲いていた花(3枚目はピンぼけ)。 最初は上を向いているかと思って撮影したが,よく見ると花は下向きに咲いている。 花弁が上へ跳ね上がった状態。その点はカタクリに似ている。 これはおそらく ツルコケモモVaccinium oxycoccus,ツツジ科 スノキ属)

鬼怒沼湿原,金沼が迫る(日光市),14:05
前方に見えてきたのが鬼怒沼湿原でもっとも大きな池塘である「金沼」。 ここはすでに南北に細長い鬼怒沼湿原の中央部よりやや北側。

鬼怒沼湿原(日光市),14:06
これは??)。

鬼怒沼湿原(日光市),14:07
1枚目:金沼の西端に道標等が立っている。 なお,画像でわかるように,ここから先の木道は2本(往復路別)となる。 2枚目:その道標には「鬼怒沼温泉←3.7km,大清水→6.0km」と書かれていた。 「鬼怒沼温泉」?奥鬼怒温泉の間違いだと思うが・・・。
また,ここに3.7kmと書かれているのが気になる。 これまで見てきた道標には,日光沢温泉にある登山口から鬼怒沼までを「3.7km」として各地点の位置が記されていた。 ここに「3.7km」とあるのを見ると,ここ(=この道標のある位置)から日光沢温泉にある登山口までが3.7kmということになる。 がしかし・・・。 湿原の南端からここ(金沼)までは国土地理院の地図上で測ると約490mある。 また,後出するが,湿原の南端からやや下がった位置には「鬼怒沼まで0.1km」と記された道標がある。 よってここ以外の道標では,湿原の「南端」から日光沢温泉にある登山口までを「3.7km」としてあるようにみえる。 もし,この金沼から日光沢温泉にある登山口までが「3.7km」だとすると,他の道標の表記は誤りということになるし, 反対に他が正しいとすると,この金沼の位置は「3.7km」ではなく,湿原の南端からここまでの約490mを足して「4.1km」 ないし「4.2km」とすべきだろう。

鬼怒沼湿原,金沼脇の休憩所(日光市),14:10

鬼怒沼湿原,これは?クマの糞?(日光市),14:11

鬼怒沼湿原,湿原の北端へ(日光市),14:13-14:14
1枚目:金沼を過ぎてすぐの位置。木道脇に形のはっきりしない池塘らしき場所が続く。 その木道脇で採集(鬼怒沼湿原-7)。 今回の採集では,ここと次のサンプルがもっとも原生生物の数(種数)が多かった。 既述したように,湿原の南側は水流があるので原生生物は少なめだが,この辺(湿原の中央よりやや北)は比較的水が滞留しやすいのだろう。 そのために原生生物相が豊かなのだと思われる。
観察された生物: リピドデンドロン(Rhipidodendron), キストディニウム(Cystodinium), 渦鞭毛虫の一種, ナベカムリ(Arcella artocrea), ディフルギア( Difflugia oblonga), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), Chlorobotrys, スティピトコッカス(Stipitococcus lauterbornei), エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica), スティゲオクロニウム(Stigeoclonium sp.), ヒザオリ(Mougeotia), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ツヅミモ( Cosmarium globosum), イボマタモ( Euastrum humerosum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), ネジモ(Spirotaenia condensata), タテブエモ( Penium polymorphumPenium sp.), アワセオオギ(Micrasterias truncata), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), Bambusina brebissonii, クロオコッカス( Chroococcus turgidus), メリスモペディア(Merismopedia), ミジンコ, センチュウ,

鬼怒沼湿原(日光市),14:15
ここはやや離れていたので採集せず(?)。

鬼怒沼湿原(日光市),14:15
ここで採集(鬼怒沼湿原-8)。 上記のように,ここにも原生生物がたくさんいた。
観察された生物: マルウズオビムシ(Peridinium), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), ペラネマ(Peranema), ナベカムリ( Arcella sp.), ディフルギア( Difflugia bacillifera), アミカムリ( Nebela barbataN. carinata), Assulina, アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus?, 赤), 共生藻を持つツリガネムシ(Vorticella sp.), 共生藻を持つコスルニア(Cothurnia imberbis), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 小型繊毛虫数種, サヤツナギ(Dinobryon sertularia), シヌラ(Synura sphagnicola), エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica), アステロコッカス(Asterococcus sp.), ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. idiosporum), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ツヅミモ( Cosmarium angulosum?, C. globosumC. subtumidum), イボマタモ( Euastrum cuneatumE. humerosum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), タテブエモ( Penium polymorphum), フタボシモ(Cylindrocystis), クロオコッカス( Chroococcus pallidusC. turgidus), センチュウ,

Part VI: 鬼怒沼湿原(3)
2009.07.29, 14:17 - 14:49