HOME | 研究資料館 | 地域検索 | 採集の記録 | 2006 | お知らせ

2006.02.07  02.05に採集したサンプルの観察の際,ついでに撮影した
研究室の様子 Part I
法政大学 自然科学センター 生物学研究室

1枚目:顕微鏡の奥にある棚の中。記録用のフィルム(リバーサル,ASA400,36枚撮り)がストックしてある。 多い時には,一日にこのフィルムを7,8本は使ってしまう。。。

1枚目:実験台に乗って撮影した実験室の風景。奥にある薬品棚の隣に入口がある。 2枚目:私の実験コーナー。 3枚目:実験台の向かいにある恒温庫。ここは約18℃に設定してあり,繊毛虫( Frontonia, Disematostoma, Stentor, Tetrahymena 等),肉質虫( Mayorella, Amoeba proteus), 鞭毛虫( Chilomonas, Ochromonas, Polytoma, Polytomella )等の培養株が入っている。 恒温庫の上にたくさん三角フラスコが並んでいるが,これらは Hyponexと光で培養している各種の藻類。後で出てくる小さな平底の シャーレでも培養しているが,中にはシャーレだとうまく増えないものもいて,このフラスコでのみ増えるものもある。 4枚目:恒温庫の左隣にある洗い場と蒸留装置と可動式の乾燥棚。

恒温庫(左側,18℃)の中の様子。大きなプラスチックシャーレで培養しているのは,上記のように, Frontonia などの繊毛虫や,アメーバの仲間である Mayorella など。これらはいずれもクロロゴニウム( Chlorogonium)を餌にして培養している。 餌やりは1週間に1回。以前は毎回,シャーレを交換(植継ぎ)していたが,使用後のシャーレを洗うのが大変なので,現在は,交換は2回の餌やりに1回の頻度にしている(月2回)。

恒温庫(右側,18℃)の中の様子。蓋付きの試験管(滅菌した培養液が入っている)で培養しているものもある。 TetrahymenaOchromonasPolytomella (以上2枚目,上段), Astasia(下段左,映っていない), Chilomonas(3枚目,下段) 等々。 Tetrahymena等の植継ぎは月1回。Chilomonasの植継ぎは1週間〜10日ごと。 3枚目(中段):アメーバ・プロテウス( Amoeba proteus,ガラスシャーレ)とその餌として使用しているTetrahymena (三角フラスコ)。 アメーバの餌やり(植継ぎ)は1週間ごと。

1枚目:実験台の手前に並べてある平底シャーレ。この中には主に滅菌した Hyponex+KCM培養液が入っていて各種の藻類を培養している。 2枚目:平底シャーレに混じって三角フラスコもあるが,これらにはHyponex+KCM培養液の入っているものや,ミドリムシ培養用の培養液 や Chlorogonium 用の培養液が入っているものがある。 ちなみに,この実験台の前にある棚の中段の板の裏側には蛍光灯が取り付けてある。培養用と実験の際,反射光で手元を明るくするのが目的で, 自前で取り付けた。

1枚目:2003年11月に宮城県鳴子温泉近くの潟沼で採集した藻類 (Chlamydomonasの一種)。 かなり酸性の強い沼で微生物はほとんどいなかったが,一種の藻類だけが大量に繁殖していた。 そこで,Hyponex+KCM培養液(200 ml)に 6N 塩酸(0.75 ml)を加えた培養液で培養したところ,よく増えたため,現在も培養を続けている。 2枚目: Frontonia, Mayorella などの餌用に使用している Chlorogonium。 植継ぎ後,約10日後に餌として使用する。

1枚目:蓋付試験管で培養しているミドリムシ( Euglena gracilis )。他にも Chlorogonium, Polytoma, Polytomella なども蓋付試験管で培養している。 2枚目:三角フラスコで培養しているミドリムシ( Euglena gracilis, & E. pisciformis), この他,画面左に映っている平底のフラスコでは E. mutabilisを培養している。 E. gracilisE. pisciformisは無菌培養で非常によく殖える。 ただし,E. pisciformisE. mutabilisは無菌培養では泳がないので試験管では飼えない(平底容器のみ)。 また,E. mutabilisの増殖速度は他の2種に比べると遅く,細胞密度もさほど上がらない。 ちなみに,この他の種類のミドリムシの無菌培養も試みているが,これまでのところ成功していない( E. desesは最初殖えたが途中で絶えた。 E. viridis, E. spirogyra等々)。

1枚目:実験台と恒温庫の隙間に入れてある可動式の棚(市販品,自宅近所のDIYの店で部品購入,電車に乗って大学まで運び組み立てた)を引き出したところ。 上に蛍光灯(TRUE-LITE, 製造元:米国DURO-TEST社,秋葉原で購入)を取り付けて, 藻類を培養している。スペースが限られているため,わずかな隙間も有効利用している。 2〜4枚目:平底シャーレで培養しているサンプルは,このように実体顕微鏡でそのまま観察できるので便利。 写っているのは,昨年,戸隠高原(長野)にある種池というところのサンプルから単離したクンショウモ( Pediastrum sp.)。 群体が独特な形(縦長で彎曲している)をしている。今のところ,種名は不明。

さらに,,,