公開講演会:生物多様性研究・教育を支える広域データベース
原生生物情報サーバ  月井雄二(法政大学)
3 生物多様性DBの行方
back 3-1 生物多様性関連Webサイト調査について back

 また,今回の講演会を契機に,ネット上にある「生物多様性関連Webサイト」の調査も行った。調査はYahooなどのディレクトリサービスに登録された様々な生物関連のWebサイトの中から「標本画像」としての情報を含むもの,すなわち,画像はある程度の大きさがあって,各生物の特徴が写っていると思われもの,かつ,各画像についての記載(和名,学名,撮影者,撮影場所,撮影条件,生物の特徴,等々)があるものを探すことから始まった。しかし,Yahooなどのディレクトリサービスに登録されているのは全体のごく一部にすぎないので,途中から各Webサイトにある生物多様性関連リンクを辿ったり,あるいは,上記のGoogleなどの検索エンジンを使い,適当な学名や和名を入力して,得られた検索結果の中から該当するWebサイトをしらみつぶしに探す,という方式を採った。

 調査は現在も継続中だが,これまでに選びだしたのは約400サイト程である。その結果,公開開始年などから判断して,近年これらのサイトの数が急速に増加しつつあることがわかった(http://protist.i.hosei.ac.jp/GBIF/DB_list/index.html )。

 これらのサイトの大部分は,専門家が作成したものではなく,一般の人々が個人的な興味から作成・公開しているものである。そのため,専門知識を網羅したものは少ないが,逆に一般の利用者にとって(そして専門外の研究者にとっても)わかりやすく利用しやすいものが多い。したがって,教育用のリソースとしては十二分に役立っているといえる。

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