ジェミニウイルス科 Geminiviridae



Mastrevius属 Genus:Mastrevius
    主なウイルス:Maize streak virus(MSV)
           Miscanthas streak virus (MiSV)
           タバコ黄萎ウイルス Tobacco yellow dwarf virus (TYDV)
           Chloris straite mosaic virus (CSMV)
Curtovirus属 Genus:Curtovirus
    主なウイルス:Beet curly top virus(BCTV)

ベゴモウイルス属 Genus:Begomovirus
    主なウイルス:Bean golden mosaic virus(BGMV)
           Cassava latent vitus (CLV)
           Mungbean yellow mosaic virus (MYMV)


・感染と病気

   植物に感染する。MSV、CMSVは、ヨコバエで伝搬され感染植物に退緑条斑を生じる。BGMV、CLV、MYMVなどは、コナジラミで伝搬され退緑斑や黄斑を生じる。

・粒子構造

   直径約20nmの正二十面体粒子がくっつき合った構造をしているのでこの名がある。(Gemini=双子)エンベロープは持たない。

・遺伝子

   遺伝子は一本鎖環状DNA。A環、およびB環の二つの分節があるが、一つの粒子には、どちらか一方の分節のみが存在する。
Morinaga, T., Ikegami, M., Miura, K. (1983) Proc.Japan Acad.59, Ser.B, 363.


Geminivirusによって葉脈黄化症状を呈したと思われるヒヨドリバナが万葉集に詠まれている。(孝謙天皇)752年
これが植物ウイルスに関する世界で最も古い記録になると言われている。

(矢崎 和盛<法政大学>)