ブロモウイルス科 Bromoviridae
アルファモウイルス属 Genus:Alfamovirus
主なウイルス:アルファルファモザイクウイルス Alfalfa mosaic virus(AlMV)
ブロモウイルス属 Genus:Bromovirus
主なウイルス:ブロムモザイクウイルス Brome mosaic virus(BMV)
ククモウイルス属 Genus:Cucumovirus
主なウイルス:キュウリモザイクウイルス Cucumber mosaic virus(CMV)
イラルウイルス属 Genus:Ilarvirus
主なウイルス:Tobacco streak virus(TSV)
オレアウイルス属 Genus:Oleavirus
主なウイルス:Olive latent virus 2(OLV-2)
・感染と病気
植物に感染して、モザイク症状を生じる。CMVは、感染する植物の種類が多い。
・粒子構造
いずれも、エンベロープは持たない。AMVは、棹状粒子であるが、太さ18nmで長さ58nm(B粒子)、長さ48nm(M粒子)、36nm(Tb粒子)、18nm(Ta粒子)の4種類の粒子が存在する。BMVは、直径約25nmの正二十面体粒子。CMVは、約30nmの直径を持つ正二十面体粒子。
・遺伝子
3(4)本に分かれた(分節した)直鎖一本鎖RNAを遺伝子とする。AMVでは、B粒子にRNA-1と-2が、M粒子にRNA-3が、Tb粒子にRNA-4が存在し、TaはRNAを持たない。感染は、B、M、Tb粒子があれば成立する。
各ウイルスのそれぞれの分節RNAは、5’端にはキャップ構造を持つが、3’側にポリA配列は持たない。それぞれのウイルスで各分節の3’末端部150〜200ヌクレオチドの共通配列が見られる。3’端のヌクレオチド配列はtRNAのそれに極似しており、実際に、AMV、CMVはチロシン(tyrisine)を結合する。
(矢崎 和盛<法政大学>)
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