3-2-2. 固定標本の撮影法固定標本は,油浸レンズを用いた高解像度撮影が可能である。しかし,レンズの解像度を上げることによって,焦点深度が狭まり全体像を把握するための撮影が難しくなる。高解像度で,かつ広範囲の焦点を得るために,デジタルカメラを用いて撮影した複数の連続焦点画像を合成(図4)する方法を導入した。また,顕微鏡を実際に操作する場合と同様に,複数の焦点画像を連続的に表示する動画を作成した。
この連続焦点画像は75標本について,計約1300枚撮影した。
図4. 複焦点合成画像
複数の焦点の画像を合成し,焦点深度の深い画像を得る。