3-1-3. 動画記録装置の選定と撮影手順動画においては,編集途中で画像の劣化が起きないように,一次データをデジタルビデオレコーディングする手法を導入した。記録装置として,以下の選定基準に基づいて携帯型ビデオデッキを採用した。
DVデッキ選定の基準
1. 業務用デジタルビデオフォーマットがメーカー毎に異なる方式であるのに対して,民生用DVフォーマットはほとんどの機種間で互換性がある。
2. レコーダー自体が小型で,かつモニター内蔵で顕微鏡周辺の作業スペースを確保しやすい。
3. DVminiテープは小型で一次データの保管性に優れている。
4. デジタルビデオ端子を用いた劣化のない編集が可能である。
[採用機種]SONY社製 デジタルビデオウォークマン miniDV GV-D900
当初,動画をデジタルファイル化する前処理として,出現する原生生物を順次DVテープに記録し,その後,種ないし属ごとに必要な部分のみを他のDVテープに二次データとして再編集する方式を考えていた。しかし,これでは後の編集作業が繁雑になるので,撮影時に各原生生物の属ごとにテープを用意し記録する方式に切り替えた。
これまでに使用したテープは約200本。撮影した原生生物は約200属,種数ではおよそ300種ほどである。
図2. 動画の記録とデジタル化の過程