豊田市
昭和の森
Part VI: 東海自然歩道沿いの砂防ダム
ここで採集されたサンプルの観察結果を Google で検索 お知らせ

採集日:2014.02.23 ウオッちず で位置確認

昭和の森,湿地脇から砂防ダム側をパノラマ撮影(豊田市),12:16-12:17
1枚目:既述したように,ダムの上流側には桟橋状の木道様(実際はコンクリート製)が敷設されている。 2枚目:向い側を東海自然歩道が通っている。 自然歩道となっているが,実際は舗装道だ。一般道とほぼ同じ。 3枚目:右側には小さな広場と四阿がある。
森林浴コース(一般コース)は,四阿の先へと続いているのだが, この時は,そのことに気づかなかった。 当初の予定では東海自然歩道を下がった途中に,湿地らしき場所(実際は違った)と水田様の水辺があるらしいので, 次はそこを訪れることにしていた。 それもあってこの先の森林浴コースについては,この時点で未確認だった。 iPad mini の地図にはここから先のルートが描かれていないのが主な原因。
この後,バス停近くにある緑化相談室脇の休憩所に緑化センター&昭和の森のパンフレットがあった。 そこには四阿の先にも小さな池が描いてあった。 それがわかっていれば,訪れたのだが・・・。次回。

しゃがんで再度撮影(豊田市),12:17

昭和の森,東海自然歩道沿いの砂防ダム(豊田市),12:18
池際で 採集(昭和の森-05)。 さきほどのロープ柵際の採集地点からわずかしか離れていないのだが, ここの原生生物相はロープ柵際(硬質土壌湿地)とかなり違っていた。 種数は多くないが,ロープ柵際にはいなかったミカヅキモ類( Closterium baillyanum 多数, C. dianaeC. ralfsii?? )がたくさんいた。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, トゲフセツボカムリ( Centropyxis ecornis), Lesquereusia, 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, クンショウモ(Pediastrum angulosum), ヒザオリ(Mougeotia), コウガイチリモ( Pleurotaenium trabecula), ミカヅキモ( Closterium baillyanum 多数, C. dianaeC. ralfsii or C. macilentum?), ツヅミモ( Cosmarium hammeri var. elevatum), アワセオオギ( Micrasterias jenneri), ユレモ(Oscillatoria sp.),

東海自然歩道沿いの砂防ダム(豊田市),12:19
1〜3枚目:堰堤の前から周囲をパノラマ撮影。 1枚目:既述したように,ダムの上流側には,遠目には木道のように見える場所がある(実際はコンクリート製)。 2枚目:対岸には舗装道(東海自然歩道)がある。 堰堤上にも水路を越えて舗装道へ出られるように渡り廊下のようなものが置いてある。 舗装道の先には階段が見える(注)。 3枚目:この頃,後からやってきた家族連れらしき人達が四阿へ入った。 そのため,四阿の全景を撮影できなかった。

注:あの階段の先のルートは,iPad mini の地図にあるものと,緑化センター&昭和の森のパンフレットに描かれたルートが異なっている。 よって詳細不明。

四阿の脇にある各種案内(豊田市),12:19
1枚目:「昭和の森鳥獣保護区」の案内図。 2枚目:「昭和の森 森林浴歩行コース案内図」。 両方の図とも,現在地に描かれた四阿の先にも小さな池が描いてある。 これはiPad mini の地図にはない(航空写真でも確認できない)。 この時は,写真を撮影しただけで,地図を詳細に見なかったので,この池には気づかなかった。 気づけば訪れたのだが・・・。

東海自然歩道沿いの砂防ダム(豊田市),12:20
いったん戻って,桟橋状木道様の側へ。 足を踏み降ろして本物の木道ではないことに気づいた。 表面には木目までついているが,すべてコンクリートでできていた。 そのため,当然ながら朽ちている場所はどこにもない。

東海自然歩道沿いの砂防ダム(豊田市),12:20
1,2枚目:桟橋状木道様の手前からパノラマ撮影。

東海自然歩道沿いの砂防ダム(豊田市),12:20-12:21
1枚目:木道様の通路?際には枯草とともに大量の水垢があった。 2枚目:それらを 採集(昭和の森-06)
ここにもたくさんの原生生物がいた。かなり多い。 大型の タテブエモ(Penium exiguum, 画像なし)がいた。 また,これまで見たことのない生物もいた。 一見するとシヌラのようだが,よく見ると,シヌラのようにマルロモナス様の細胞が360°球形に集まった群体ではなかった。 個々の細胞は ヒカリモ(Chromulina)に似ており, 細長い細胞どうしが横一列に密着した状態でリング状につながっている。 ようするに,平板状のリングになっていて,それがクルクル回転しながら遊泳していた。 このような生物はこれまで見たことがない。これはいったい何なのか,現在調査中。
一番可能性が高いのは ウログレナ(Uroglena) の仲間だが, 藻類についてかなり詳しい本( Starmach, K., 1985, Chrysophyceae und Haptophyceae, Ettl, H., Gerloff, J., Heynig, G.H. & Mollenhauer, D. (eds), Süßwasserflora von Mitteleuropa Band 1, Gustav Fischer Verlag. )を見ても同じ形態の種は掲載されていない。 ただし,これは30年前の本なので,この本に記載されていなくても,現在はわかっているのかも知れない。 いずれにしても,今のところ手がかりがない。
観察された生物: マルウズオビムシ(Peridinium), 渦鞭毛虫の一種, クリプトモナス(Cryptomonas sp.), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), スポンゴモナス(Spongomonas), ポンフォリクソフリス(Pompholyxophrys sp.), 共生藻を持つマヨレラ(Mayorella viridis?), フィラメーバ(Filamoeba), ナベカムリ(Arcella vulgaris, ディフルギア( Difflugia claviformisD. elegansDifflugia sp.), Lesquereusia, アミカムリ(Nebela sp.), トリネマ( Trinema enchelysTrinema sp.), スフェノデリア(Sphenoderia lenta), フレンゼリナ(Frenzelina), ラッパムシ(Stentor muelleri), ディレプタス(Dileptus monilatus), ウロトリカ( Urotricha platystomaUrotricha sp.), プロロドン(Prorodon sp.), サヤツナギ(Dinobryon sertularia), 未同定の黄金色藻( Chromulina に似た細胞が横に接着して平板状のリングを形成,リングがクルクル回りながら遊泳する 初観察, 珪藻各種, クンショウモ( Pediastrum angulosumP. tetras), コエラストルム(Coelastrum reticulatum), エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), オニノカナボウ(Triploceras gracile), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), ミカヅキモ( Closterium baillyanumC. cynthiaC. lunulaC. setaceum), ツヅミモ( Cosmarium amoenumC. connatumC. globosumC. hammeri var. elevatumC. oblongumC. pandriformeC. pseudoexiguumC. quadrifariumC. thwaitesii), イボマタモ( E. ansatumEuastrum sp.), アワセオオギ( Micrasterias jenneriM. truncata), ハタヒモ( Netrium digitus v. digitusN. digitus v. lamellosum), タテブエモ(Penium exiguum), タテブエモ(Penium rufescens), フタボシモ(Cylindrocystis), Bambusina brebissonii, チリモ( Desmidium coarctatum), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), シアノサルキナ(Cyanosarcina sp.), Hapalosiphon, スティゴネマ(Stigonema ocellatum), ワムシ, ミジンコ, ケンミジンコ, ソコミジンコ, イタチムシ, センチュウ,

東海自然歩道沿いの砂防ダム(豊田市),12:22
これはオヒルムシロPotamogeton natans,ヒルムシロ科 ヒルムシロ属)?

道路際で左から水が流れ込んでいた(豊田市),12:22

東海自然歩道へ出る(豊田市),12:23
3枚目:iPad mini で現在地を確認。

道の向かい側にある道標(豊田市),12:23
ここにしっかり「東海自然歩道」と書かれている。 舗装されているので「歩道」といわれると若干違和感があるのだが・・・。

東海自然歩道側から池をパノラマ撮影(豊田市),12:23-12:24
1枚目:堰堤の先に四阿が見える。四阿には,すくなくとも2人いるのがわかる。

さらに東海自然歩道を進んだところで振り向いてパノラマ撮影(豊田市),12:24

東海自然歩道を南東へ(豊田市),12:25

目 次 へ

HOME | 研究資料館 | 採集の記録 | 採集地ごとの生息情報 | 愛知県の他の地域