那須町 |
豊岡北の沼 |
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観察された原生生物名一覧(現在 35 種) |
採集日:2015.10.18 | ウオッちず | で位置確認 |
那須塩原市に入ってすぐ右折(那須町→那須塩原市),14:39
車で進めるのはここまで(那須塩原市/那須町),14:41
1枚目:ここからは車を降りて,左前方の狭い道へ入る。
2枚目:地図が正しければ,この辺で那須町へ入ったようだ。
が,すぐまた那須塩原市へ戻る。
樹林の間を進むが,,(那須塩原市),14:44
ここで栄三郎氏が,以前と違うと話し出した。
これまでは,この先にもうっそうとした樹林があり,その中に小さな沼があるらしい。
そこにも珍しいトンボがいるということで何度か訪れたのだが,
今回は,その鬱蒼としてたはずの場所が「明るくなっている」という。
この頃,前方からは大形機械が木の伐採をしている音が聞こえていた。
切り倒されたばかりの木々の姿があった(那須塩原市),14:45
沼があるはずの方向へ降りていく(那須塩原市),14:45-14:46
足下はこんな状態(那須塩原市),14:46
木の枝が折り重なっている。
場所によっては足を踏み外して怪我をする恐れがあるので,慎重に足場を探しつつ進んだ。
左前方の奥に沼があるらしい(那須塩原市),14:46
手前にはキャタピラーのついた重機が通ったような跡があった。
木の伐採をしている機械音は,前方の杉木立?の先から聞こえていた。
今日は日曜日なのだが,,林業には関係ないようだ。
伐採された木々が並べられた場所を迂回して先へ(那須塩原市),14:47
ネットを調べると,YouTubeに,先端に伐採用のアタッチメントを付けたショベルカー(バックホウ)を操作する様子を
紹介した動画があった。伐採と持ち運びを同時にできる装置のようだ。
おそらくここでもそれが使われているのだろう。
沼に着いた(那須塩原市),14:48
1,2枚目:パノラマ撮影。
1枚目:沼の半分は伐採された木々や枝葉で埋まっている。
2枚目:なんとか沼の半分がそのままの形で残っていた。
しかし,このままの状態で放置されれば,沼の水質が変わって,ここに生息する微生物の多くは死滅してしまうはずだ。
これまでもこういった森の中の溜池を見てきたが,岸辺にスギなどの枝葉が積もっている場所には,
ほとんど原生生物がいなかった。
ここもやがてはそうなってしまうだろう。
豊岡北の沼(那須塩原市),14:49
沼岸へ近付いてパノラマ撮影。
豊岡北の沼(那須塩原市),14:50
ここで
採集(豊岡北の沼)。
ここには結構な数(種数)の原生生物がいた。
高地の湿原に多く見られるミカヅキモが色々いた。
これらも近い将来姿を消す可能性が高い。
また,これまで見たことのないラッパムシもいた。
共生藻を持ち,サイズは中型。最初は St. fuliginosus かと思ったが,それよりは若干大きい。
また,細胞体が扁平な点が他のラッパムシには見られない大きな特徴だ。
S. pyriformisに近いサイズのものもいたが,S. pyriformisとは違うようだ。
S. pyriformisが増える培養条件にすると,なぜか細胞が丸まってしまった(シスト化?,それとも死亡?)。
残念ながら,現状では培養できそうにない。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas sp.),
ミドリムシ(Euglena sp.),
トラケロモナス(
Trachelomonas lacustris,
T. volvocina),
カリキモナス(Calycimonas physaloides),
小型鞭毛虫数種,
トリカメーバ(Trichamoeba),
ナベカムリ(Arcella sp.),
フセツボカムリ(
Centropyxis ecornis),
ディフルギア(
Difflugia acuminata,
D. oblonga),
Lesquereusia,
共生藻を持つLesquereusia or other genus ?,
ヘレオペラ(Heleopera),
ウロセントルム(Urocentrum turbo),
ウロトリカ(Urotricha),
ハルテリア(Halteria),
ユープロテス(Euplotes),
レンバディオン(Lembadion lucens),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
未同定の繊毛虫,
アンソフィシス(Anthophysis),
シヌラ(Synura),
マルロモナス(Mallomonas sp.),
珪藻各種,
サヤミドロ(Oedogonium),
ヒザオリ(Mougeotia),
コウガイチリモ(Pleurotaenium sp.
Pl. trabecula似だが,かなり太い),
ミカヅキモ(
Closterium baillyanum,
C. dianae,
C. kuetzingii,
C. ralfsii,
C. striolatum,
C. venus),
イボマタモ(
Euastrum ansatum),
ハタヒモ(Netrium digitus),
クロオコッカス(Chroococcus sp.),
メリスモペディア(Merismopedia),
ワムシ,
ミジンコ,
ケンミジンコ,
カイミジンコ,
センチュウ,
クマムシ,
元へ戻る(那須塩原市),14:52
伐採された断面を見ると,どれもかつて木の一部が筋状に傷付けられた跡がある。
その傷跡(形成層が失われているため,そこだけ成長できない)が周囲から成長した組織によって覆われつつある。
覆っている組織もすでにかなり厚いので,だいぶ前のことのようだ。何があったのだろう?
キャタピラーの跡は前方の丘から続いていた(那須塩原市),14:54
あの丘の先には,県道72号が通っている。あそこから伐採用の重機が入ってきたようだ。
この後,県道72号を西へ向かったが,その途中,あの前を通った(写真なし)。