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2013.06.01, Part VII

曲沼〜はんのき夫婦沼

曲沼,小屋の左側(山辺町),11:57-11:58
1枚目:水面の様子。既述したように水面に大量の粉のようなものが浮かんでいた。 翌日の観察により,これらはマツの花粉であることが判明。 2枚目:今度は,水底にピペットを潜らせて 採集(曲沼-03)。 ここにもたくさんいた。
観察された生物: マルウズオビムシ(Peridinium), 渦鞭毛虫の一種, クリプトモナス(Cryptomonas sp.), ミドリムシ( Euglena sp.), エントシフォン(Entosiphon sulcatum), リピドデンドロン(Rhipidodendron), マヨレラ(Mayorella), ディフルギア( Difflugia acuminataD. oblongaD. penardiDifflugia sp.), フレンゼリナ(Frenzelina), プロロドン(Prorodon sp.), ウロトリカ2種(Urotricha), ハルテリア(Halteria), レンバディオン(Lembadion bullinum), ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), 共生藻を持つツリガネムシ(Vorticella), 棘毛類繊毛虫, 小型繊毛虫数種, バキュオラリア(Vacuolaria virescens), 珪藻各種, クンショウモ(Pediastrum angulosum), イカダモ( Scenedesmus acuminatus, コエラストルム(Coelastrum reticulatum), Dimorphococcus lunatus, キルクネリエラ(Kirchneriella), Quadrigula, ボツリオコッカス( Botryococcus brauniiB. sudetica), イトクズモ( Ankistrodesmus densusA. spiralis), ゲミネルラ(Geminella), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ3種(Mougeotia)多数, アオミドロ(Spirogyra), コウガイチリモ( Pleurotaenium repandumP. trabecula), ミカヅキモ( Closterium dianaeC. lunulaClosterium sp.), アルスロデスムス( Arthrodesmus extensus?, A. incus), アルスロデスムス(オクトカンチウム, Arthrodesmus octocornis), ツヅミモ( Cosmarium amoenumC. moniliformeC. bioculatumC. quadrifariumC. quinariumCosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum brachiatumStaurastrum connatumS. gracileS. iotanum), イボマタモ( Euastrum exile), ハタヒモ(Netrium digitus), Spondylosium planum, ワムシ, ケンミジンコ, カイミジンコ,

曲沼を出て荒沼林道をさらに下る(山辺町),12:02

荒沼林道,途中でいったんゆるい上り坂になるが,ほどなくまた下りが始まる(山辺町),12:03

荒沼林道を下る(山辺町),12:03-12:04
1〜3枚目:左〜前へとカメラを振ってパノラマ撮影。 1,2枚目:これから訪れる「はんのき夫婦沼」の北にある「はんのき広場」へ向う遊歩道? 車両通行止めなのでチェーンが張られている。 3枚目:進行方向。

左に「はんのき夫婦沼」が見えてきた(山辺町),12:04
1,2枚目:パノラマ撮影。 1枚目:前方には「はんのき沼」と書かれた道標が立っている。かつては「はんのき沼」だったようだ。

はんのき夫婦沼(山辺町),12:04
車道上から沼の西端に広がるミズバショウの群生を撮影。 いつも通り,ここで左へ降りることにした。 やや急傾斜なので降りるのはやや危険。 今回は自転車もあるので,さらに危険。

はんのき夫婦沼(山辺町),12:05
なんとか無事,道路の脇へ降りることができた。 ミズバショウLysichitum camtschatcense,サトイモ科 ミズバショウ属 ) はすでに花の季節を終えて,葉が大きく広がっていた。 5月上旬頃までは花が咲いていたはず(参照:下段)。


2009年05月の様子(2009.5.10,12:59撮影)。 この時は,一部に花が残っていた。

はんのき夫婦沼,沼岸へ(山辺町),12:06
沼の南岸は遠浅になっており,水際までは厚いコケで覆われている。 これまでは沼岸が近付く前から靴がコケの中に沈んで水に浸ったが,今回はかなり固まっていた。 ここも沼の水位が下がっているようだ。 ちなみに下の画像でわかるように,4年前の5月に訪れた際は,並木の近くまで水があり,水位がもっとも高かった。


2011年11月の様子(2011.11.02,12:13-12:14撮影)。

2009年11月の様子(2009.11.02,10:02撮影)。

2009年05月の様子(2009.5.10,12:58撮影)。 この時は並木の近くまで水があった。

はんのき夫婦沼,沼の南岸へ(山辺町),12:06
それでも水際が近付くと靴が水没するようになる。 沼岸にある潅木の近くは比較的地面が固まっているので,その近くから水際へ迫った。

はんのき夫婦沼,沼の南岸(山辺町),12:07
潅木のすぐ近くで 採集(はんのき夫婦沼-01)。 ドロリとしたやや緑色がかった水垢がピペットに入ってきた。 さきほどの曲沼同様,ここも期待できそうだ。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ミドリムシ(Euglena sp.), ウチワヒゲムシ(Phacus sp.), アニソネマ(Anisonema), ペラネマ(Peranema), 大型ペラネマ(Peranema), スポンゴモナス(Spongomonas intestinum), ナベカムリ2種(Arcella sp.), フセツボカムリ( Centropyxis ecornis), ディフルギア( Difflugia claviformisD. elegansD. penardi), Lesquereusia, トリネマ2種( Trinema sp.), スフェノデリア(Sphenoderia), ディレプタス(Dileptus anser), ハルテリア(Halteria), ラクリマリア(Lacrymaria sp.), ウロレプタス(Uroleptus), ウロトリカ(Urotricha platystoma), レンバディオン(Lembadion bullinum), ヒスチオバランティウム(Histiobalantium natans), バキュオラリア(Vacuolaria virescens)多数, メロトリキア(Merotrichia capitata), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus), マルロモナス(Mallomonas sp.), オフィオキチウム(Ophiocytium capitatum, 珪藻各種, クンショウモ(Pediastrum tetras v. tetraodon), イカダモ( Scenedesmus acuminatusS. ecornis var. disciformis), キルクネリエラ(Kirchneriella), イトクズモ(Ankistrodesmus falcatus), パルモディクチオン(Palmodictyon), ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium baillyanumC. pronumC. turgidum), ツヅミモ( Cosmarium obsoletumC. pseudopyramidatumCosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum iotanumS. johnsonii, に似るが頂辺の中央が窪む,腕が下がる, S. margaritaceum), アワセオオギ(Micrasterias pinnatifida), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), チリモ( Desmidium coarctatumD. swartzii), Sphaerozosma granulata, クロオコッカス( Chroococcus pallidusC. turgidus), ワムシ, センチュウ,

はんのき夫婦沼(山辺町),12:07
戻る途中,大きく育ちつつある ミズバショウLysichitum camtschatcense,サトイモ科 ミズバショウ属 ) を撮影。

車道と並木の間にある高台を通って沼の東端へ(山辺町),12:10

2つある沼の間にある舗装道へ上がる(山辺町),12:11
舗装道の右側にある沼は,水際が深く落ち込んでいる。 これまでは採集しなかったが, 前回(2011.11.02) は一部に沼岸へ近付ける場所があるのを発見し,そこで採集した。 原生生物はさほど多くないが,少なくもなかった。 問題はその後だった。 そのまま沼沿いを東へ進み,そのまま近くにある板橋沼の西岸沿いを通ろうとしたが,途中で道が消えた。 しかし,すでにだいぶ進んでしまったので,戻るよりはそのまま沼岸沿いを北へ進めば板橋沼の北端を通る道路へ出るだろうと考え, そのまま先へ進むことにした。 ところが,次第に薮が深くなり前へ進むのが大変になった。 蔓に足を取られて転倒したり,棘が刺さったりと,必死になって進んだ。 そして,なんとか途中にある林道へ上がることができた。 かなりの薮漕ぎだったが,道に迷った訳ではない。隣に沼が見えていたのでその点では安心感があった。 とはいえ,かなり疲労困憊したのは確か。
その後の調べで,左前方にある「はんのき広場」の北西側へ進めば,板橋沼の西側を通る林道を通って舗装道へ出られるらしいので, 今回はそのルートを通ることにした。

はんのき夫婦沼,東端からの眺め(山辺町),12:11

はんのき夫婦沼,北岸沿いを西へ進む(山辺町),12:11

はんのき夫婦沼(山辺町),12:12
沼岸に ムラサキサギゴケMazus miquelii,ゴマノハグサ科 サギゴケ属) の群生があった。 右半分が直線的に並んでいる。 不思議に思ったが,近くに草刈機があったので,つい最近,沼岸近くをその草刈機を通過したためにこうなったと思われる。

Part VIII: はんのき夫婦沼〜板橋沼西側の林道を北へ
2013.06.01, 12:13 - 12:24