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2006.08.11, Part VII

栂池自然園:浮島湿原

坂を登りきるとしばらく林の中を歩く,11:25-11:27

浮島湿原(標高1910 m)に到着(現在位置),11:28-11:29
ワタスゲ湿原の標高が1860 mなので,50 mほど登ったことになる。

浮島湿原を一周するルートに入る,11:29-11:31

名前のとおり湿原の中央に浮島が見える,11:31

昨年(2005.7.3)もここで採集したが,,11:32-11:33
浮島湿原には木道脇で採集できる池塘はほとんどない。 そのため,昨年もこの木道脇の水たまりで採集したが,昨年は水がたくさんあって採集は簡単だった。 しかし,今回は底にわずかに水があるだけだったので,手を伸ばしてもなかなかピペットが届かず,水を吸い取るのが大変だった。 8月になると湿原の水位がかなり下がってしまうようだ,,。 とりあえず採集(浮島湿原-1)(注)。
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas), アミカムリ(Nebela carinata), ディセマトストマ(Disematostoma minor), 小型珪藻少々, Klebsormidium, ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), ハタヒモ(Netrium digitusN. oblongum), カワモヅク(Batrachospermum), クロロコッカス4種以上(Chroococcus), ミジンコ,

注:試験管に記入してある数字は採集ポイントの通し番号。 この番号は時々間隔が開いたり,逆に重複して書くことがあるので, わかりやすくするために各地区ごとに番号をふり直した。

木道はこの先で高台に上がるが,その手前にある池塘というか水たまり,11:35-11:36
ここで採集(浮島湿原-2)
観察された生物: カリキモナス(Calycimonas physaloides), ディフルギア( Difflugia sp.D. oblonga), ウロトリカ(Urotricha), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), 小型繊毛虫数種, 小型珪藻少々, サヤミドロ(Oedogonium), ミクロスポラ(Microspora), ミカヅキモ( C. idiosporum), ツヅミモ( C. quadrifarium), ホシガタモ( S. hystrixS. simonyi), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ハタヒモ(Netrium digitusN. oblongum), ネジモ(Spirotaenia condensata), Bambusina, クロロコッカス4種以上(Chroococcus), シネココッカス(Synechococcus), メリスモペディア(Merismopedia), ユレモ(Oscillatoria), Hapalosiphon, ケンミジンコ, ワムシ, センチュウ, イタチムシ,

小さな水路があり,そこを渡って高台に上がる(現在位置),11:36-11:37

ニッコウキスゲHemerocallis middendorffii var. esculenta),11:38
ニッコウキスゲ Hemerocallis middendorffii ニッコウキスゲ Hemerocallis middendorffii

イワイチョウFauria crista-galli),11:39
これは先週,月山の弥陀ケ原でみかけたばかり。 しかし,よく見ると,ここのイワイチョウの花弁は5片だが,月山のものは6片。個体変異?それとも変種?(注)。 ネットで調べても 5片と6片の両方があるようだ。

注:似た例は,ミツガシワにもあった。乗鞍高原で採集した際, ミズバショウ群生地に咲いていたものだけが6片で, 周辺のものや,斑尾高原のものは5片だった。
イワイチョウ Fauria crista-galli イワイチョウ Fauria crista-galli イワイチョウ Fauria crista-galli イワイチョウ Fauria crista-galli

浮島湿原の南端にある展望湿原へ向う南側ルートへの分岐点(現在位置),11:40
現在は「木道工事のため通行止」。 この南側ルートの途中は栂の森を歩く場所や「急なやせ尾根」があるそうだが,前回も歩かなかったので, 今回はとも思っていた(?)が,残念。

上記の分岐点から木道は北向きに変わり一周ルートの入口へ戻る,11:40-11:41
途中にあった小さな池塘で採集(浮島湿原-3)
観察された生物: Gymnodinium, クリプトモナス(Cryptomonas), ディフルギア( Difflugia sp.D. oblonga), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), サヤツナギ(Dinobryon sertularia), 珪藻各種, MonoraphidiumBotryococcus sudetica, ホシガタモ( S. polymorphum?, S. brachiatum), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ハタヒモ(Netrium oblongum), BambusinaSphaerozosma, アオコ(Microcystis), クロロコッカス4種以上(Chroococcus), ケンミジンコ, ワムシ, イタチムシ,

木道は途中で何度か折れ曲がる,11:42

高台を降りたところに小さな池塘というか水たまりがある,11:43-11:44
ここで採集(浮島湿原-4)
観察された生物: 小型珪藻少々, イカダモ(Scenedesmus), Botryococcus sudetica, カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ツヅミモ( C. oblongum), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. tatrica) とそれに寄生/共生?する黄緑色藻類, ハタヒモ(Netrium digitusN. oblongum), Bambusina, カワモヅク(Batrachospermum), クロロコッカス4種以上(Chroococcus), Aphanothece, ケンミジンコ, ミジンコ(Sida,他), ワムシ, イタチムシ,

途中にある休憩所,11:45

浮島湿原一周コースの分岐点に戻る(現在位置),11:46

Part VIII: 栂池自然園:浮島湿原〜銀命水〜展望湿原
2006.08.11, 11:46 - 12:11