月井 雄二 (法政大学 自然科学センター) |
第 I 期:とにかく増殖する条件を探した→キロモナス+養命酒+1/50KCMで継代培養が可能になった |
S. pyriformis の画像は2005年頃から残っているが,本格的に培養を試みるようになったのは2010年頃からのはず。 以後,5年間はすべて失敗続きだった。下記のように,2014年頃に通常の培養に用いている培養液(1 x KCM)の塩濃度 は培養に適さないことに気づいた。最初は脱イオン水に入れても元気に泳いでいたのに驚いたが, 脱イオン水ではあまりに条件が不安定すぎる(細胞を移しただけで塩濃度が大幅に変化してしまう) と考えて,1/50に希釈したKCM(1/50KCM)を用いるようになった。 |
2014.11.20 失 敗 この少し前から 1 x KCMは,培養に 適さないことに気づく |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 10匹から培養スタート(餌;クロロゴニウム,ポリトーマ,オクロモナス) 麦平(2014.7.26 採集) 田代山山頂湿原(8/31-1-1050), DW ・S. coeruleus(Sagm-1)の培養,クロロゴニウム,KCM or DW ・S. polymorphus(Yb-1)の培養,クロロゴニウム,KCM or DW |
2015.02.27 失 敗 1/50 KCMを採用 |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 10匹から培養スタート(餌;クロロゴニウム,ポリトーマ,オクロモナス) 大谷地(2014.9.4採集)931サンプルの培養実験 大沼湿原(2014.9.4採集)サンプルの観察 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集)1105サンプルの培養実験 麦平(2014.7.26採集)サンプルの観察 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集);餌を変えて培養 自然観察の森(2/15, 12:28)採集サンプル;S. fuliginosus 条件を変えて培養 |
2015.03.18 失 敗 |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 10匹から培養スタート。(餌;クロロゴニウム,他) 餌を様々に変えて培養( ポリトーマ,Euglena mutabilis,ツツミモ,Netrium digitus,Paramecium bursaria,Chlorogonium elongatum) 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集),他 |
2015.03.19 失 敗 |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 餌;クロロゴニウム,ポリトーマ,オクロモナス 麦平(2014.7.26 採集)サンプル; 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集);餌をキロモナス以外の原生生物()に変えて培養 |
2015.05.15 失 敗 |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集) 大沼湿原,1154サンプル |
2016.02.20-1 失 敗 この少し後から餌として キロモナスを採用 |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 10匹から培養スタート 田代平(2015.08.30採集) 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集) 大沼湿原 |
2016.02.20-2 失 敗 1/50KCM+キロモナスだけだと, 最初は分裂するが次第に弱る,, |
・培養実験(餌生物を変えて培養) 10匹から培養スタート 田代山山頂湿原(2014.08.31, 月井栄三郎氏による採集) 麦平(2014.7.26 採集) 大沼湿原 |
2016.08.12 失 敗 この辺から一部で 養命酒を使いだした |
・2倍希釈法による培養 田代山山頂湿原(7回植継いだが,結局,死滅した) 横田代(4, 5回植継いだが,結局,死滅した) 八幡平(4~7回植継いだが,結局,死滅した) ・餌生物を変えて八幡平1333を10匹から培養スタート |
2016.08.22
養命酒+1/50KCMで培養に成功! フルボ酸+1/50KCMでも うまくいくように見えたが,, |
・2倍希釈法による培養 田代山山頂 田代平 1059 浄土平 1436 八幡平 1204, 1236, 1332, 1333 |
2016.08.24
手遅れ=死のスイッチが 入ってしまった。 |
・手遅れのサンプル ・2016.08.24現在の実験机の様子 ・八幡平1333サンプルの観察(含 動画) |
2016.08.25
養命酒+1/50KCMで増え出した |
・鳥子平サンプルの観察(含 動画) ・栂平サンプル,分裂速度の推定 最短9日? |
2016.08.26 |
・横田代 1157の観察 ・対物ミクロメーターの撮影 → 細胞長の測定に利用(0.7 mm!) |
2016.08.29 |
・養命酒添加により形成されるフロックに付着するS. pyriformisの観察 鳥子平,栂平 ・共生藻を持つクリマコストマム( Climacostomum)の観察 |
2016.09.11 |
・培養の途中で途絶えてしまったサンプルの数々 安比高原,八幡平 |
2016.09.12 |
・吸血ワムシ(種名不明;八幡平北西尾根 第2湿原) S. pyriformisに食い付いて,細胞質を吸い取ろうとするワムシ |
2016.09.13 |
・1年間培養を続けているS. fuliginosus |
2016.09.15 |
・鳥子平 2015.10.10, 1256サンプルの様子 |
2016.09.18 |
・シャーレの一部に集まるS. fuliginosus(培養液の交換法) ・培養の途中で絶えたS. pyriformis(八幡平 1332) |
2016.09.22 |
・バクテリアのフロックに付着した S. pyriformis ・シャーレをゆるく回転させると中心部に集まる様子 ・汚れたシャーレの交換;ピペッティングで汚れを除去 ・培養中のキロモナスと細胞を集めるための遠心管 |
第 IIa 期:S. pyriformisは光と無機塩類だけで増殖可能か?新たな培養法の開発 |
継代培養法が確立したので,今度は,当初の仮説であるS. pyriformis は野外では 独立栄養,すなわち,
太陽光と無機塩類だけで増殖しているのでは?を確かめるために,水耕栽培用の液肥(無機塩類)と照明だけで
増やす培養法の開発をスタートさせた。 キロモナス+養命酒+1/50KCM培養により室温(23℃)で問題なく増えるようになったが, 水耕栽培用の液肥に変えたとたん,様々な新しい問題が生じた。 最初に起きたのは,微細藻類の増殖問題。キロモナス培養では養分が多いので混入しているバクテリアの増殖が ・・・ |
第 IIb 期:無機塩類の組成を変える;低温(16℃,10℃)での培養 |
室温(23℃)の場合,キロモナス培養から水耕栽培用の液肥+光による培養に切り替えると,一時的に分裂速度が
速まることが確認された(多くの株で確認)。
しかし,後日,分裂が速まるのは最初の1,2回だけで,以後は徐々に弱ってしまうことが判明。
すなわち液肥+光の条件で増殖するのは一時的で継代培養はできないのでは?という恐れが高まった。
しかし,液肥+光に1/50KCM溶液を加えると室温でも増殖が維持できそうだ(現在確認中,あと数カ月はかかる)。 また,低温(最初は16℃のみ,現在は16℃と10℃)に移すと,室温(23℃)で頻発する細胞死が起こらなくなり, 1/50KCMを追加せずとも増殖が継続する可能性が高まりつつある(これも現在確認中)。 |
2017.12.17 |
・研究室の今日現在の様子 光+無機塩類のみ,低温(16℃)で培養,培養器はシャーレに戻す。 |
2017.12.24 |
・研究室の今日現在の様子, タイマーを導入。L:D=12:12に設定した。 ・1/200ハイポニカに1/50KCMを加えてみた,これは期待出来るかも! |
2018.01.06 培養条件の改良 |
・研究室の今日現在の様子 S. pyriformisの増殖により適した無機塩類の組成を検討中。 また,培養温度を10℃,16℃,23℃ にして比較検討する実験を始めた。 ・・・室温(23℃)市販の液肥のままだと次第に弱って死ぬ。これにKCMを加えると増える? ・・・低温(16℃,10℃)だと市販の液肥だけでも十分増殖可能? 雑菌が増え難いので液肥の濃度を上げてもOK!? |
2018.01.08 |
・培養に失敗したシャーレを処分した |
2018.xx.xx |
・xxxxxxxx |
2018.xx.xx |
・xxxxxxxx |
S. pyriformisの研究と直接は関係のない画像 |
2015.11.09 |
・2015年度に購入したデジカメで撮影した画像 アワセオオギ(Micraserium sp., Micrasterium jenneri) |
2016.09.12 |
・2015年度に購入したデジカメで撮影した画像 東海地方でときおり見かける名称不明のアミカムリ S. fuliginosusか,S. amethystinus 長年培養している クリマコストマム 小型のミカヅキモ?, Micrasterias jenneri |
2016.09.06 |
・長年培養を続けているS. coeruleus ・Stenostomum leucops(分裂で増える渦虫類の一種) ・Homalozoon vermiculare ・Leptopharynx ・おそらくコウキクサ ・おそらくコカナダモ |
2016.09.14 |
・培養に使用している餌生物,その他 ・ウキゴケ,イトタヌキモ?,長年培養しているアメーバプロテウスG株 |
2017.03.08b | ・オオカナダモ,ハゴロモモ(カボンバ),サカマキガイ,ヒラマキガイ |
2017.04.06 |
・オオカナダモの水槽に出現したヒドラ |
2017.05.14 |
・サカマキガイを利用した雑菌等の除去 & サカマキガイの卵塊 |
2017.05.16 |
・サカマキガイの卵塊とヒラマキガイ |
2017.05.18 |
・サカマキガイの胚発生 -1- |
2017.05.27 |
・サカマキガイの胚発生 -2- |
2017.10.12 |
・低濃度のハイポニカで培養中のカナダモの仲間とカワモヅク |
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