インターネットを利用した生命科学情報の広域データベース化とその意義
日本産アリ類カラー画像データベースの紹介
1.はじめに
インターネットは近年の急速な普及にともない様々な形で科学活動に利用されるようになった。電子メール,ニュースなどによる1対1ないし不特定多数を対象とする情報交換のほか,メーリングリスト,ニュースレター,電子ジャーナルなど特定の研究テーマ・特定のグループ間の情報交換にも利用されている。また,文献データの共有をめざした電子図書館の設置やプレプリント(論文原稿)の交換などもさかんになりつつある。
その中で生命科学分野においては研究情報の共有化をめざした広域データべース Distributed Public Domain Database(DPDD)構築の動きが目立っている。ここでは,DPDDとは何かを紹介し,その科学活動における意義について考える。また後半では,DPDDの一例として我々と日本蟻類研究会が協同で構築した日本産アリ類を対象とする生物分類カラー画像データベースを紹介する。
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