山ノ内町 志賀高原
志賀山山頂近くの小湿原
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観察された原生生物名一覧(現在 23 種)

採集日:2013.07.06 ウオッちず で位置確認

志賀山山頂に到着(山ノ内町),12:23

志賀山山頂(山ノ内町),12:23
1枚目:笹原を過ぎて,急登にさしかかったのが11:27だったので,ここまで来るのに,およそ1時間かかったことになる。 志賀山登山道・四十八池分岐(11:18)からだと,1時間5分(65分)になる。
2枚目:これは前山リフトの切符の裏側(本日 10:25撮影)。 ここには志賀山登山道・四十八池分岐〜志賀山山頂間のタイムを45分としてある。 これに比べるとだいぶ遅い(20分の遅れ)。 途中でたくさん写真撮影をしているのも原因だが, 一番の原因は私の体力のなさだ。 とくに今回のような急登はあまり経験がないので慣れていないというのも理由(注)。そのうえ高所恐怖症だし。
一方,この後現れる裏志賀山・四十八池分岐〜四十八池間のタイムは40分としてある。 今回はこの区間を下った訳だが,所要時間は31分(13:12-13:43)だった。 40分というのは登る際の時間のようだ。
また,これには四十八池湿原〜志賀山登山道・四十八池分岐間のタイムを25分としてある。 これはかなりゆっくり歩いた時の時間だ。 私の場合,この区間は14〜15分で歩いている。 かなり疲れてはいたが,今回も14分(14:04-14:18)しかかからなかった。

注:今回は何度も書いているように,両手両足を使って登ることが多かった。 そのため,翌日になると,いつもと違う場所が筋肉痛になった。足だけでなく肩の周囲の筋肉も痛んだ。 これは日頃腕を鍛えていないので当然といえば当然。 かわりに,足だけで登り降りした場合は,膝にダメージを受けることが多いが, 今回は翌日になっても膝はまったく問題なかった。

裏志賀山との間の稜線鞍部へ(山ノ内町),12:23
山頂から先は,前方に見える裏志賀山との間の稜線を通る。
なお,この頃,わずかではあるが,霧雨が降り出した。 このまま本格的な雨になったのでは大変だ,と不安になったが,幸いこの後,鞍部を過ぎ,下山する頃になると霧雨は止んだ。

稜線鞍部の眺め(山ノ内町),12:25
1〜3枚目:稜線へ入ったところでパノラマ撮影。 2枚目:前方が裏志賀山。 3枚目:右下に池が見えるが,あそこが「鬼ノ相撲場池」。

稜線鞍部の眺め(山ノ内町),12:25
1枚目:さらに降りると,池がよく見えるようになった。 2,3枚目:「鬼ノ相撲場池」を望遠撮影。池の周囲に湿地が発達しているのがわかる。 近付いて池端で採集してみたいが,ここからだと50m以上の標高差がある。とても無理だ。

稜線を下る(山ノ内町),12:25
足下には1m以上の段差のある岩場がある。ここを降りる。

稜線を下る(山ノ内町),12:29
「鬼ノ相撲場池」の手前には一面笹薮が広がっている。

下る途中にある小さな踊り場に・・・(山ノ内町),12:31
ベタッとした真っ黒な動物の糞があった。結構な量だ。これはおそらく熊のもの?だろうおそらく・・・。

稜線を下る(山ノ内町),12:32
1,2枚目:ここは山頂から20mほど下った地点。 ここからだと「鬼ノ相撲場池」の全景が見える。 池の右(西)側にはかなり広い湿地(湿原?)が広がっている。

「鬼ノ相撲場池」を望遠撮影(山ノ内町),12:32
右の湿地には池塘らしきものも見える。う〜あそこまで降りてみたい。

望遠モードを最大にして「鬼ノ相撲場池」をパノラマ撮影(山ノ内町),12:33
こうして見ると,池というより湿原の中にある池塘によく似ている。

「鬼ノ相撲場池」の南端付近(山ノ内町),12:33

稜線をさらに下る(山ノ内町),12:35

山頂から30mほど下ったところにある小ピークの脇を通る(山ノ内町),12:36
1〜3枚目:パノラマ撮影。 1枚目:左端付近が標高2000m余の小ピーク。 2,3枚目:右は小ピークの尾根部分。その先(東)に湿原らしき場所が見える。 あの近くに「志賀ノ小池」があるはず。

上と同じ位置で望遠撮影(山ノ内町),12:36

前方に稜線の鞍部を通る道が見えた(山ノ内町),12:37
現在の標高は2004m。

稜線をさらに下る(山ノ内町),12:37
道の脇で咲く ゴゼンタチバナChamaepericlymenum canadense,ミズキ科 ゴゼンタチバナ属)。

稜線を下る(山ノ内町),12:39
1,2枚目:パノラマ撮影。 小ピーク(標高2000m余)を10mほど下ったところから鞍部を眺める。 2枚目:右手に「志賀ノ小池」が見えてきた。 現在の標高はGPSによれば1995m,地図上の位置からは1980m。なぜか一致しなくなった。 いずれにしてもここから「志賀ノ小池」までは水平距離で150mほどある。 標高差はおよそ30m。池までは一面の笹薮だ。
よく見ると,登山道の近くに小さな湿原がある(2枚目)。 「志賀ノ小池」まで降りるのは無理でも,あそこなら近付けそうだ。 ここからは池塘があるかわからないが,,,。

稜線を下る,ここからは急な岩場を降りる(山ノ内町),12:41

岩場を降りる途中で「志賀ノ小池」を眺める(山ノ内町),12:43-12:44
現在の標高はおよそ1970m。 岩場の先に笹薮の右側に入っていけそうな場所がある。 もしかしたらあそこから「志賀ノ小池」へ降りる踏跡があるのでは?と期待した。

その場所を望遠撮影,う〜むここからはよくわからない(山ノ内町),12:44

岩場を降りたところで,その踏跡の入口らしき場所を撮影(山ノ内町),12:45
残念ながら違った。道らしきものはなかった。

笹の斜面に何やら・・・(山ノ内町),12:45
1枚目:斜面の一部に笹のない場所があった。 2枚目:もしかしたら,あそこが踏跡の名残りではと望遠撮影。ピンぼけ。 ・・・なんともいえない。

稜線を下る(山ノ内町),12:46
残念ピンぼけ。 GPSによると,この辺の標高は1960m余。ここが一番下がった地点だ。ここから先はふたたび登りとなる。

登山道脇の小湿原へ(山ノ内町),12:47-12:48
1,2枚目:登山道の登り返しが始まるすぐ近くに,さきほど遠くから眺めて見つけた小湿原があった。 3枚目:iPad mini で現在地を確認。 ここから「志賀ノ小池」までは水平距離で80mほどある(これが最短距離)。 斜面を下るので実際の移動距離は100m前後になるだろう。 100mの薮こぎはきつい。しかも,その後,同じルートを上ってこなければならないのだから。 手前にある小湿原までだとわずか5, 6mほど。これならなんとかなるかも。

登山道を少し上がったところから小湿原の全景を撮影(山ノ内町),12:49
1,2枚目:パノラマ撮影。 ここから見ると,湿原には大きな池塘はないが,わずかな水たまりらしい場所があるのがわかった。 近付いてみる価値はありそうだ。

上と同じ位置で水たまりらしい場所を望遠撮影(山ノ内町),12:50

登山道脇の小湿原(山ノ内町),12:52
ふたたび鞍部に降りて,思い切って笹薮に入った。笹をかき分けてなんとか湿原の端に出ることができた。

登山道脇の小湿原(山ノ内町),12:53
1,2枚目:潅木沿いを奥(東)へ進むと,さきほど上からは見えなかった小さな水たまりがあちこちにあった。 一応,池塘といえるだろう。
この画像では左(1枚目)と右(2枚目),そして両者の奥にも1つ(2枚目)が写っている。 さらにその奥にも小さな水たまりがあるが,とりあえずこの三ケ所で採集してみることにした。

登山道脇の小湿原(山ノ内町),12:53
まずは左側の池塘?で 採集(登山道脇の小湿原-1)
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), ラブドモナス(Rhabdomonas incurva), ナベカムリ(Arcella arenaria), ディフルギア( Difflugia bacillariarum), アミカムリ(Nebela carinata), ヘレオペラ(Heleopera), Assulina, 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ヒザオリ(Mougeotia)多数, アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), ホシガタモ( Staurastrum brachiatum), ハタヒモ(Netrium oblongum)多数, フタボシモ(Cylindrocystis), メソテニウム(Mesotaenium macrococcum), Bambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus)多数, スティゴネマ(Stigonema), ワムシ, センチュウ,

登山道脇の小湿原(山ノ内町),12:54
つぎに右側の池塘?で 採集(登山道脇の小湿原-2)
観察された生物: ヘレオペラ(Heleopera), Assulina, キルトロフォシス(Cyrtolophosis), ラブドスティラ(Rhabdostyla), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ( Cosmarium globosum), ホシガタモ( Staurastrum brachiatumS. wandae), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), フタボシモ(Cylindrocystis), Bambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ワムシ, センチュウ,

登山道脇の小湿原(山ノ内町),12:55
最後の中央奥の池塘?で 採集(登山道脇の小湿原-3)
3つともドロリとしていたが, いずれのサンプルでも細い ヒザオリ(Mougeotia)と ハタヒモ(Netrium oblongum) が大量にいた。他にも色々いたが,湿原の池塘としては種数は少なめだった。 とくに通常,湿原に多く見られるミカヅキモがまったく観察されなかったのが印象的だった。 他の大型の接合藻(ツヅミモの仲間)もホシガタモがわずかに観察されただけでほとんどいなかった。 これは何を意味するのだろう? 湿原としての歴史が浅い(短い)せいなのだろうか? それとも広大な湿原にある池塘と違い,ここはごく狭いし,近くに他の湿原がないので, 多様性を高めることができなかったのかも知れない(注)。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ヘレオペラ(Heleopera), 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ( Cosmarium globosum), ハタヒモ( Netrium digitusN. oblongum), Bambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ワムシ, センチュウ,

注:時期的な問題かも知れない。もう少しすれば他の藻類等も増え出す可能性もないとはいえない。

ふたたび登山道を上がる(山ノ内町),12:58
1〜3枚目:その途中で前〜右〜後方をパノラマ撮影。 GPSによる現在の高度は1960m,地図上からは1980m。おそらく後者が正しいはず。 鞍部が1960mでそこから10m以上上がったはずなのに高度が変わらないのはおかしいからだ。
3枚目:「志賀ノ小池」が後方に見える。

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