豊橋市 |
葦毛湿原 |
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採集日:2006.04.29 | ウオッちず | で位置確認 |
葦毛湿原 北東へ進む木道を歩く,09:31-09:32
案内板(1枚目)にしたがい,入口近くにある北東へ向う木道へ入る(2枚目)。
3枚目:入口付近は湿地というより沢に近い状態で,かなり水流がある。原生生物はほとんど期待できないので,ここでは採集せず。
4枚目:林を抜けると日当たりのよい湿原に出る。
葦毛湿原 最初の分岐点は右(東)へ,09:32-09:34
1枚目:最初の分岐点の近くに浅い水たまりがあった。2枚目:そこに黒い塊が。オタマジャクシの大集団だった。
オタマジャクシがこのような状態でいるところには通常,原生生物はほとんどいないので,この水たまりでは採集せず。
3枚目:しかし,その隣の水たまりにはオタマジャクシがいなかったので,
ここで採集したが,
ヒザオリ(Mougeotia)と
オフリディウム(Ophrydium,共生クロレラを持つタイプ)がいた程度で,
他の原生生物はほとんど見当たらなかった。
4枚目:分岐点を右へ進む。
葦毛湿原 途中に咲いていた花,09:35
右(東)へ進んだ後で木道の側に咲いていた
ハルリンドウ(Gentiana thunbergii)ではなく
フデリンドウ(Gentiana zollingeri)。
葦毛湿原 二番目の分岐点は左(北)へ,09:36-09:38
1枚目:木道のT字路にぶつかる。2枚目:ここで右(南)へ行くと湿原を出てしまうので,3枚目:左(北)へ進む。
左折すると木道の両側に水たまりが。4枚目:左側は底に砂利と枯葉が沈んでいる程度で,かつ水が流れていた。
5枚目:右側は干上がりかけた藻類の塊があった。両側(?)で採集。
この藻類の塊は,ほとんどヒザオリ
(Mougeotia)が大量発生したもので,
そのヒザオリの表面に付着して生活するオフリディウム(Ophrydium,共生クロレラを持つタイプ)がたくさんいた。
しかし,他には湿原らしくアミカムリ(Nebela)がいた程度で,ミカヅキモ,ツヅミモ等の浮遊性の藻類はまったく見当たらなかった。
この周辺はこれまではかなり大量に水があって,しかも流れていたため,多くの浮遊性の原生生物が流し出されてしまったのだろう(注)。
注:画面を見てもわかると思うが,葦毛湿原は山裾にあるので,全体がやや斜めに傾いている。
このため,多少水が多くなると,すぐに南の水田地帯へ水が流れだしてしまうのではないかと思われる。
葦毛湿原 三番目の分岐点も左(西)へ,09:39
1枚目:ふたたびT字路が。そのまま北へ進むと木道を出てしまうはずなので(とはいえ時間があれば端まで行きたかったが),
ここは左(西)へ進む。2枚目:途中の木道脇の水たまりでまた採集。
ここも結果は,上記のものと同じだった。
葦毛湿原 四番目の分岐点は直進,09:40-09:41
1枚目:西へ進むと途中に南へ分岐する木道があるが,ここは直進。
2〜4枚目:分岐点を過ぎたすぐ後に,また水たまりがあったので採集。
ここは唯一,湿原らしくある程度の種類の原生生物が観察できた場所。
ミドリムシ(Euglena),
太陽虫の一種,
マヨレラ(Mayorella),
オクロモナス?(Ochromonas),
珪藻各種,
ミカヅキモ(Closterium),等々。
この他,ユレモ3種(Oscillatoria),
メリスモペディア(Anabaena),
ケンミジンコ,などもいた。
おそらく,この辺だけは水の流れがないために浮遊性の原生生物がいたのだろう。
しかし,ミカヅキモ以外,通常湿原でよく見かける大形の接合藻類や有殻アメーバ類はほとんどいない。
原生生物が豊富というには程遠い状態。
総括: 前回(2004.9.11)に比べると,今回は原生生物の種類が非常に少なかった。 前回は秋だったが,今回は春で季節の違いなのか,あるいは,たまたま今年は湧水等の量が多く,それによって原生生物が流しだされてしまったのかも知れない。いずれ再度,春と秋の時期に訪れて確認してみたい。
葦毛湿原 五番目の分岐点は直進し,六番目を左(南,入口)へ,09:42-09:43