八幡平市
安比高原 遊々の森
奥の牧場(2)
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採集日:2013.05.18 ウオッちず で位置確認

遊々の森,奥の牧場(八幡平市),11:17
この辺は雪はないが,水たまりがあちこちにある。 自転車がたくさん泥を跳ね上げた。
なお,この道路の先には「赤川」がある。 車が通れるのは赤川の手前までだが,そこからは登山道で,赤川を渡渉して尾根にあがる。 そこで登山道は2つに分岐する。一つは尾根筋を上がって南にある茶臼岳を経由して八幡平頂上へ向うルートと, 尾根を越えて,その先を流れる安比川沿いを進むルートだ。 安比川沿いを進むルートの途中には「安比温泉」がある。 さらに進むと安比岳(標高 1493m)へ到達するが,その手前,登山道からやや外れた位置に「安比湿原」がある。
以前からその安比湿原を訪れたいと思っているのだが,こちらから行くのは結構険しいので, 通いなれた黒谷地湿原から安比岳を経由して降りて行く逆ルートを通って到達したいと考えている。 しかし,いまだに実現していない。 そうこうしている間に,この「遊々の森,奥の牧場」にたくさんの池があることを知った。 牧場の池?ということだとあまり原生生物は期待できないのだが,一度は訪れて確認したい,ということで 今回訪れた次第。

赤川へ向う道路を西へ(八幡平市),11:18
右(2枚目)にさきほどと同じような池があった。 ここはパス。

赤川へ向う道路を西へ(八幡平市),11:18
右は池というよりも,斜面に残雪がたまっているだけかも。

遊々の森,奥の牧場(八幡平市),11:19
雪が消えた。

また道の両側に雪があった(八幡平市),11:19
路面はぎりぎり通れるスペースだけ雪が融けている。

赤川へ向う道路を西へ(八幡平市),11:20
前の水たまりはだいぶ深い。 潅木沿いを通って先へ。

ふたたび右側に池が現れた(八幡平市),11:20
1〜3枚目:パノラマ撮影。 この池は雪解けから大分時間がたっているようだ。採集してみることにした。

遊々の森,奥の牧場(八幡平市),11:21
1〜3枚目:道路側から池の正面を向いて再度パノラマ撮影。

遊々の森,奥の牧場(八幡平市),11:21-11:22
1枚目:池端は雪に押し倒された枯草が池の中心を向いて水没している。 2枚目:ここで 採集(遊々の森,奥の牧場-03)。 なお,ここではiPad miniを撮影しなかったが,地図にはこの池は描かれていない。
観察された生物: 小型鞭毛虫数種, 小型太陽虫, ナベカムリ(Arcella sp.), トゲフセツボカムリ( Centropyxis constricta), ディフルギア( Difflugia oblongaDifflugia sp.), Lesquereusia, ディプロフリス(Diplophrys sp.), スティコトリカ(Stichotricha), 珪藻各種, ミカヅキモ( Closterium intermedium), イタチムシ,

「あっぴ高原,遊々の森」と書かれた案内板の手前(八幡平市),11:23
1〜4枚目:パノラマ撮影。 1枚目:左側に狭い広場のような場所がある。 道路から見るかぎり池はないので,左には近付かなかった。 がしかし,後で地図を確認すると,この少し先にはこの辺で一番大きな池があるらしい。 航空写真でも確認できる(注1)。 この頃,左側からクウ,クウという白鳥の鳴き声のような音がしていた(注2)。 どこにいるのだろうと気になったが,池が見えなかったのと,メインの目的地である池がたくさんある右側へ行くことが先だったので, この時は音のする場所を探索せずに過ぎてしまった。
2枚目:この道路の先に赤川がある。そこからは,上述のように,登山道となる。 右端に「あっぴ高原,遊々の森」と書かれた案内板が立っている。 3枚目:「安比高原,黒滝」と書かれた標柱が立っている(注3)。 草で覆われているのでわかりにくいが,標柱の左に奥へ続く踏跡のような遊歩道が続いている(後出)。 4枚目:その遊歩道?の両脇には起伏に富んだ草原が広がっているが, 窪みのあちこちに水がたまっている。今回はそれらを目指してやってきた。

注1:1974〜1978年に撮影された航空写真(電子国土)は,乾燥した時期に撮影されたものらしく, 地図と同様,大きな池だけが写っている。 しかし,その後の撮影と思われる航空写真(標準地図)は湿潤期に撮られたもののようで, 大きな池の東隣にはほぼ同程度の大きさで大半が湿地化した池が写っている。 乾燥期には草地と見分けがつかないので地図には描かれなかったようだ。 他にも同じ航空写真でも乾燥期の写真には写っていないが,後で撮られた湿潤期の写真には池として写っている場所がたくさんある。 次回訪れた際は,これらも是非訪れたい。
注2:この時期に白鳥というのはおかしい? 色々調べると,産卵期のヒキガエルの鳴き声が白鳥の声に似ているという情報もあるので, もしかするとそれだったのかも知れない。しかし,よく似ていた。
注3:標柱には「黒滝」の下に手書きで「900m」と記してある。 ここを訪れる人の目的の一つが,その「黒滝」を眺めることにあるらしい。 その手前,遊歩道の両側に点在する池について言及しているwebpages(コメント&画像)は非常に少ない。

道路の左側にある「安比高原」の案内板(八幡平市),11:23-11:24
1〜2枚目:パノラマ撮影。 右側に登山道が描かれているが,このルートは上述のルートのうち,茶臼岳を経由するルートだけが描いてある。 「安比温泉」,「安比湿原近く」を経由するルートは険しいので除外してあるのかも知れない。 3枚目:iPad mini で現在地を確認。 画像でわかるように,当初の予定ではここより南西にある赤川の支流を越えた先までタクシーで行き, そこから後戻りする形で自転車&徒で移動するはずだった・・・。 途中でタクシーを降りたのが10:59だったので,およそ20分程度予定より遅れたことになる(降車地点から予定した地点までは タクシーだと2, 3分もかからないはずだ)。 もっともすでに途中3ヶ所で採集しているので,その分を考慮すると,さほど遅れている訳でもないが。

「奥の牧場」を探索する前に道路を先に進んでみることにした(八幡平市),11:26
ここから先(南西),地図には道路沿いに池は描かれていないが,さきほど見たように, 地図に描かれていない池も結構あったので,確認のために少し先まで行ってみることにした。

少し進むと前方に伐採された木が大量に山積みしてあった(八幡平市),11:26

山積みされた木の脇を進む(八幡平市),11:27

Part III: 奥の牧場(3) 2013.05.18, 11:28 - 11:42

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