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2014.04.27, Part XI

赤池〜線路沿いの道を途中まで〜上麻生駅に戻る

赤池(七宗町),10:56-10:57
池の南西側へ移動して,再度パノラマ撮影。 前回(2013.11.01) はこの辺で採集した。 その際,共生藻をもつオフリディウムの群体が肉眼で見えるゼリーに発達したものを発見した。 オフリディウムのゼリーは,これまでは標高の高い山の湿原でしか見たことがなかった。 このような標高の低い場所(赤池の標高は 140 m弱)では,それまで見かけたことがなかったので,大変驚いた。

赤池(七宗町),10:57-10:58
1枚目:水際に近付いて, 2枚目:採集(赤池-02)。 オフリディウムのゼリーがないか探したが,今回は発見できなかった。 その替り,既述したように, これまで北海道の釧路湿原でしか観察できていない アミカムリ(Nebela bipes) がいた。 ここ赤池の原生生物相は相当豊かなようだ。 今後も繰り返して観察する必要がある。 年内にまた1,2回は訪れたい。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, エントシフォン(Entosiphon), 小型鞭毛虫数種, アメーバ・プロテウス(Amoeba proteus), マヨレラ(Mayorella), ヒアロディスカス(Hyalodiscus rubicundus), 小型アメーバ, コクリオポディウム(Cochliopodium sp.), ナベカムリ(Arcella sp.), フセツボカムリ( Centropyxis aculeata), ディフルギア( Difflugia penardi), アミカムリ( Nebela bipesNebela sp.), トリネマ(Trinema sp.), ナスラ(Nassula), コレプス(Coleps), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), 珪藻各種, アステロコッカス(Asterococcus sp.), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ3種(Mougeotia), アオミドロ(Spirogyra), コウガイチリモ( Pleurotaenium ehrenbergiiP. trabecula), ミカヅキモ( Closterium baillyanumC. dianaeC. intermediumC. pronum), ツヅミモ( Cosmarium connatumC. obsoletum), イボマタモ( Euastrum ansatum), トゲツヅミモ(Xanthidium antilopaeum), アワセオオギ(Micrasterias thomasiana), ハタヒモ(Netrium digitus), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), Sphaerozosma, ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ, ケンミジンコ, センチュウ,

階段を上がり車道へ戻る(七宗町),11:00

急な階段なので,鎖の手摺に手を添えて上がる(七宗町),11:01

車道に上がったところでパノラマ撮影(七宗町),11:02
1枚目:遠くに見えるのが飛水峡ロックガーデン。 2枚目:赤池踏切。3,4枚目:東側。
さて,これで目的とした採集は終えたのだが,まだ午前中だ。 時間的には余裕があるので,この後はしばらく飛騨川沿いの道路(3,4枚目)を上流方向へ進んでみることにした。 途中に採集できそうな場所がないか探索するためだ。

飛騨川沿いの道路を南東へ(七宗町),11:03
1枚目:少し歩くと数軒の人家が現れた。右のスペースは赤池駐車場(のはず)。数台の車が止まれる程度。 2枚目:線路際に立つ案内。 「注意,細尾谷へ入川される方へ」とある。 ロックガーデンから赤池へ来る途中に「細尾谷林道」の入口がある。 地図によると,細尾谷林道は,この先にあるダムとその上流側にある「細尾谷」に沿って敷設されているようだ。 ただし,ダムとその周辺は水面から40〜60mも高い位置を通っている。 上流まで進むと川とほぼ同じ高さを通っているので,おそらくその辺で釣りをする人がいるのだろう。 しかし,この案内は,その細尾谷林道入口近くにあった方が効果的だと思うが,,,。 なぜここにあるのかは不明。もしかすると,この辺に細尾谷林道へ通じる近道があるのかも知れない。

細尾谷にかかる細尾谷橋を渡る(七宗町),11:05

細尾谷橋から上流方向を眺める(七宗町),11:05-11:06
1枚目:前方には大きな堰堤が見える。あそこに溜めた水をトンネルを通して上麻生発電所近くまで流し, そこから水を飛騨川へ落として発電をしているらしい。 2枚目:堰堤を望遠撮影。 3枚目:橋名の確認。「ほそびだにはし」。

線路沿いの道を南東〜東へ進む(七宗町),11:08
1枚目:この辺は線路は一段下がった位置を通っている。そのため,道路からは線路が見えない。 前方で左へカーブし,南東〜東〜北東へと向きが変わる。 地図によれば,この先にある勝地区には集落があり,その周辺は若干岩場が多いので,もしかしたら甌穴群散策路のような場所があるかも知れない, と期待して歩いているのだが,,,。だいぶ先だ。 2枚目:iPad mini で現在地を確認。

右の樹林が消えて見晴らしが若干良くなった(七宗町),11:10
2枚目:「警告,いかり掛け(たくり)どぼんこ.もり.やす等を使用した漁法は岐阜県漁業調整規則第二十八条により・・・禁止する。」 などと書かれた警告板がある。
この辺では魚採りがさかんなようだ。どの辺で魚採りをするのだろう? 今歩いている付近からは川面すら見ることはできない。 どこかに飛騨川へ降りられる場所があるのだろうが,,,。どこだろう?

線路沿いの道を北東へ進む(七宗町),11:10
右が開けてきたが,川からやや離れているため川音すら聞こえない。

右に畑が現れたところで引き返すことにした(七宗町),11:11
地図を見るかぎり,ここから勝地区まではまだかなりある。 往復するだけでも相当時間がかかりそうだ。 予定していた復路の列車(12:45発の美濃太田行き)までは,まだ90分ほどあるが・・・。 赤池踏切(11:02〜)からここまで来るのに9分かかった。 ここから勝地区まではその3倍は距離があるので,片道で27分〜30分。 往復するとそれだけで1時間はかかってしまう。 その後の赤池踏切から上麻生駅に戻るまでにかかる時間も考えると,かなりギリギリだ。 無理をしても仕方がないので,ここで引き返すことにした。

元来た道を戻る(七宗町),11:17
1枚目:遠くに赤池弁財天の社と赤い鳥居がかすかに見える。 2枚目:前方左が往路でも一部を撮影した赤池駐車場だ。

赤池弁財天の社と鳥居を望遠撮影(七宗町),11:18

赤池踏切を渡る(七宗町),11:19

高山本線の線路沿いを進む(七宗町),11:20
前方に飛水峡ロックガーデンが見えてきた。

Part XII: 〜上麻生駅〜木和谷林道
2014.04.27, 11:21 - 11:59