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2006.06.17, Part IX

希望湖トレイルで道に迷う

希望湖トレイルを北へ?,12:36-12:43
この希望湖トレイルは,進行方向左側が崖になっていて,向いにある山々の眺めの良いビューポイントとしても紹介されている。 しかし,すでに木々の葉が生い茂っていて,向いの山が良く見えない(3枚目)。春先に来ないと無理のようだ。
4枚目:いずれにしても,そろそろ右側に希望湖へ向う遊歩道が見えてくるはずだが,,,。

希望湖トレイルを北へ?,12:44
カキドオシGlechoma hederacea var. grandis

斑尾高原 カキドオシ Glechoma hederacea 斑尾高原 カキドオシ Glechoma hederacea 斑尾高原 カキドオシ Glechoma hederacea

希望湖トレイル??(実はすでに通り過ぎていた),12:55
遊歩道の入口が現れるものと期待しつつ歩き続ける。しかし,なかなか現れない。 この時点で沼の原湿原駐車場から800 mの地点はとうに過ぎていたはずだが,歩いているうちに,次第に時間感覚がはっきりしなくなっていた。 また,道が何度も左右に曲っているため,方向感覚もおかしくなって,この頃になると希望湖がどちら方向にあるのかもハッキリ意識できなくなってきた(注)。 地図上では道の右側にあるはずなのだが,,,。
そうこうしているうちに,道の左側に湖らしきものがかすかに見えてきた。モリアオガエルの鳴き声も聞こえる。 「左?」今思えば明らかにおかしいのだが,この時は,湖らしきものが見えたことで,それが希望湖だと思い込んでしまった。 (後で知ったのだが,この近辺には地図には描かれていない池や沼がいくつもあるらしい)

注:もしかしたら,知らないうちに希望湖へ向う遊歩道へ入っていたのではないか,と勝手に思い込んだりもした。 もしそうであれば,希望湖は右ではなく左に見えるはずだからだ。 頭の中が混乱してくると整合性のない断片的な情報に頼ろうとして,結果ますます混乱してしまうという,よくあるパターンにはまってしまった。

この脇道は・・・行き止まりだった,12:56-13:05
しかし,なかなか「左」にある湖(または池)に向う道が現れない。
1枚目:突然,何の標識もない左へ入る「道」が現れた。 「これが希望湖へ向う道か!」と半分期待して,しかし,標識が何もないのは変だなとも思いつつ,とにかく左折してみた。 2枚目:最初は未舗装の道のように見えたが,すぐに道はハッキリしなくなった(3枚目)。 とはいえ,林の中に人の踏み跡らしきものが続いていたので,その跡を辿って先へ進んだ。 4枚目:しかし,その踏み跡も次第に不明瞭になる。 5枚目:ついに跡がわからなくなり,しかもその先はどうやら崖になっていて,それ以上は進もうとしても進めないことがわかった。 6枚目:ので,あきらめて元の林道へ戻った。10分ほど時間を無駄にしてしまった。

希望湖トレイル??(実はすでに通り過ぎていた),13:06
この辺から,それまで平らだった道がゆるやかな登り坂に変わった。 時計を見て,冷静に考えれば絶対におかしいことに気づくはずだが,この時は,日射しも強まり暑さに耐えながら歩いていて, 頭の中では「もう少し歩けば希望湖が見えるはず」ということ以外,思考が働かなくなっていた。

希望湖トレイル??(実はすでに通り過ぎていた),13:11-13:12
ここで地図(画面の地図はここへ来る途中,タクシーの運転手にもらったもの,勿論,持参した地図もあった)を見て, 自分の現在位置を確認しようとした。しかし,どうにもはっきりしない。 それもその筈,この時はすでにこの地図の外に出ていたのだから,現在位置など確認できる訳がなかった(注)。

注:帰宅してから気づいたのだが,自分が集めたいくつかの地図(トレイルが描かれてあるもの)を見ると, この林道 毛無山線が描かれていないものもあった。トレイルのみで,途中で林道から遊歩道へ入る分岐点があることが示されていないのだ。 当初は,これらの地図を見て計画を立てていたこともあって,分岐点があること,分岐点を見逃すととんでもない所まで行ってしまう, という危険性を十分に認識していなかったことに今頃になって気づいた。それも分岐点を見逃した重要な原因のひとつといえる。

希望湖トレイル??(実はすでに通り過ぎていた),13:14-13:16

希望湖トレイル??(実はすでに通り過ぎていた),13:19
だいぶ見晴らしが良くなってきた。 この時はすでに道を間違えたらしいことには気づいていた。 しかし,すぐにUターンする気にはならなかった。というのは,何度か右折を繰り返していたので,このまま行けば, いずれは斑尾高原のどこかに出るはず,という淡い期待もあったからだ(注)。

注:それはとんでもない間違いだった。というのは,すでに道は斑尾高原から遠く離れ,新潟県を北に向って歩いていたからだ。 しばらくすると,今度は左へ曲ることが多くなり,これはヤバイ・・・と思うようになった。

希望湖トレイル??(実はすでに通り過ぎていた),13:21-13:24
しかし,いくら歩いても,何の道案内も何の標識も現れてこない。そのため,自分が道を間違えていることすら確信が持てず, ひたすら歩くしかなくなっていた。

左側にも池があったが・・・,13:25-13:26
と,林道が左へ曲る途中に,T字路があった。ロープが張られていて「車両進入禁止」の立て看板も。 ただし,それ以外に周辺の案内板などはない。ガッカリしつつも,とりあえず左の道へ入ってみた。 入ってすぐ道の左側に小さな池(沼?)があったが,岸辺が深く落ち込んでいるため採集不可だった(3枚目)。 4枚目:道の先は工事現場のようになっていて,このまま進んでも行き止まりか,あるいはとんでもない所に行ってしまいそうなので, すぐに引き返した。

ここから元来た道を戻る,13:29
左折は無理だったが,T字路の周辺はコンクリートで舗装されていたので,この近くには何か場所を知る手がかりになるものが あるはず,と期待して,さらに先へ進もうとした。しかし,登り坂を上がってみると,その先も延々と同じような林道が続くばかりなのを見て, 期待は裏切られてしまった。
この時点で,沼の原湿原入口駐車場から希望湖トレイルに入ってから(12:31)すでに1時間近くが経過していた。 予定どおり希望湖へ到達していれば20分前後(1.4 km)しかかからないはずだったのが,40分もオーバーしてしまった。 今回は,湿原での採集も終え,時間の余裕もまだ十分にあったとはいえ,さすがに,これ以上先へ進むのはヤバイと感じた。 なにより,結構歩いたので(3時間40分程,09:50-13:29)ふたたび膝が痛みだしていた。とにかく,元に戻ることにした。

元来た道を戻る,13:29-13:36
これから沼の原湿原入口駐車場まで戻るとなると,40〜50分は歩かなければならない。 途中で希望湖へ到達できる遊歩道が見つかったらどうしよう,等と思案しながら歩き始めた。

この後,この林道を沼の原湿原方向へ向って走る車が私を追い越していった。 しかし,その車は途中で反対方向から来た車とすれ違うために,車寄せのある場所までいったんバックしようとして,私のところまで戻って来た。 私はそのまま先へ歩いていったが,すれ違いを終えて,再び,私を追い越そうとした際に,車が止まり,運転していた男性が 「歩くのは大変だから乗らないか」と誘ってくれた。
私の(膝痛を抑えながらの)歩き方がおかしいのを見て気を遣ってくれたようだ。感謝しつつ同乗させてもらうことにした。 そのおかげで,歩いた場合は14:20〜30頃にならないと到着できないところが,15分ほどで沼の原湿原入口まで戻ることができた。 感謝感謝。

沼の原湿原入口へ戻る,13:51
歩いた場合に比べて,30〜40分程早く元に戻ることができた。 1枚目:私を乗せてくれた車は右折して,その先にある樽本温泉方面へと向っていった。 2枚目:私は,反対側の長〜い坂道を上がって,斑尾高原のペンション&ホテル街へ向う。 坂道はこの沼の原湿原入口付近が一番きつい。

ビジターセンター前(八坊塚バス停)へ,13:53
きつい坂道をゼイゼイいいながら登っていくと,路上のあちこちにクロオオアリ(この画面)とムネアカオオアリ(後で出てくる) の女王(羽を落としているので,空中結婚の後)がいるのに気づいた。

Part X: 沼の原湿原入口〜ビジターセンター前
2006.06.17, 13:59 - 14:51