スラントは,次のように作る。肉汁(またはテトラヒメナの培養液でも代用可)に1.5%の寒天を入れてオートクレーブにかける。ただし,これは寒天を早く溶かすためなので,通常の滅菌時間である必要はない。
参照:「アカエンドウマメ培養液のつくり方」
これは,一般のバクテリアのスラント培養の仕方とおなじ。簡単にいうと,バクテリアの培養液(なんでもよい。Klebsiellaは大腸菌と同様,最小培地で生育できるので,大概の培養液で育つ。)に寒天を1〜%加えたものを溶かし(オ−トクレ−ブを使うと良く溶ける),これを適量試験管にいれ,栓(*)をした上で滅菌する。
滅菌後,試験管を斜めにして寒天を固まらせる。これが,いわゆる斜面培地である。これに,白金耳でバクテリアを移植して培養する。一晩たつと白金耳でなぞった後にバクテリアのコロニーが線状に現われる。一般的には,これに培養液を少量加え,バクテリアを白金耳を使って懸濁させた上でもとの培養液に戻す。しかし,筆者は,前述したようにカルシウム液と一緒にして加えている。
*栓としては,綿栓が古くから使われてきたが,最近では,シリコン性のものがよく使われるようになっている。いわゆる「シリコ栓(シリコンをスポンジ状にしたもので,通気性がある栓)」が手頃だが,シリコン性のダブルキャップ(折り返しのついた栓)でも構わない。