イネ萎縮病ウイルス

Rice dwarf virus. RDV


レオウイルス科(Reoviridae)、ファイト(植物)レオウイルス属(Phytoreovirus)のウイルス。

1895年、我が国の高田鑑三が、イネ萎縮病がヨコバイによって媒介されることを発見した。これによって、植物ウイルス病が昆虫によって伝搬されることがあることを世界に先駆けて明らかにした。滋賀県農業試験場にその記念碑がある。

感染と病気

ツマグロヨコバイ、クロスジツマグロヨコバイ、イナズマヨコバイなどが、イネの汁液をすうため口吻を刺すときに感染する。イネに斑紋を生じ、背丈が伸びなくなる。

粒子構造と遺伝子

直径約75nmの球状粒子。二層構造をしている。遺伝子は、11本に分かれた(分節した)二本鎖RNA。

(矢崎 和盛<法政大学>)


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