アレナウイルス科 Arenaviridae
アレナウイルス属 Genus:Arenavirus
主なウイルス:リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス Lymphocytic choriomeningitis virus (LCMV)
ラッサウイルス Lassa virus (LASV)
フニンウイルス Junin virus (JUNV)
マチュポウイルス Machupo virus (MACV)
・感染と病気
リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)や、新大陸各地に見られる出血熱ウイルス<フニンウイルス(Junin virus、アルゼンチン)、マチュポウイルス(Machupo virus、ボリビア)などがある。ラッサウイルスは、アフリカ・ナイジェリア地方に生息するネズミ(マストミス類 Mastomis sp.)を自然宿主とし、ネズミには病気を引き起こさないが、ネズミから排出されたウイルスにヒトが感染すると内臓障害を伴う致死率の高い(〜5%)病気を引き起こす。1965年ナイジェリアで起きたラッサ熱の流行がよく知られている。
・粒子構造
ウイルス粒子内に宿主(感染)細胞のリボソームが混入して、電子顕微鏡で粒子内に砂粒(arenosus)があるように見えるのでこの名がある。直径30〜300nmの不定形粒子で、エンベロープに包まれている。エンベロープ表面には多数の突起がある。
・遺伝子
遺伝子は、31Sと22Sの二本の一本鎖(−)RNA。
(矢崎 和盛<法政大学>)
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