公開講演会:生物多様性研究・教育を支える広域データベース
病原真菌データベース  槇村浩一(帝京大学 医真菌研究センター)
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 より一層情報収集と共に,現在PFDBの現有画像を,臨床的・基礎的に使用しやすい形態への整理を進めている。また今後,分類・同定のための遺伝子情報,その他の表現形質に関する情報を画像に対応させる形で加え,代表的な最小限の菌株については,画像データ,および遺伝子データと対応させる形で保存できるシステムを考えたい。併せて原記載等の古文献のデータベース化も求められている。

 病原真菌は単に起因菌であり,研究対象であるのみではなく,国家的生物資源である。従ってこれをデータベース化する作業は学術的,産業的,政治的に必須である。

 ボランティアデータベースに相当するPFDBを育ててゆくために,一方的利用のみでなく,病原真菌と真菌症にかかわる情報の無償共有に賛同する研究者の情報提供が求められる。また,本データベース,公的・私的な援助がなけれ継続した知的基盤となり得ない。各方面からの援助獲得を検討し続けたい。

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