平成10年度知的基盤整備推進制度
「生物系研究資材のデータベース化及びネットワークシステム構築のための基盤的研究開発」
2-1. 生物資材情報発信のためのWWWサーバ構築サポートシステムに関する研究

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3-5. 今後の問題

3-5-1. 動画データベースの公開に向けて

 動画データベースに関しては,二次データの編集(動画のコンピュータへの取込み,ファイル化)に時間がかかるのでこれをいかにして効率化するかを検討中である。

動画取込み作業の効率化 二次データの記録用として採用したDVD-RAMディスクは容量がまだ不十分であり(2.3G/片面),発売されたばかりのため価格も高い(2000〜2500円/片面)。そのため,大量の動画データを処理するには経費がかかりすぎる。

 なにより,最大の問題は既述したように,データの書き込みに時間がかかり過ぎるということである。このため,たんに保存用としてしか利用できないばかりか,作業用の高速ハードディスクとの間でデータのやり取りをするのに多大な時間がかかり,作業全体の効率を著しく悪くしている。

 いずれはDVD-RAMドライブも高速化していくであろうが,それまでの間は,処理システムを複数用意するなどして作業の効率化をはかる必要がある。

大容量高速ハードディスクの必要性 これまでに取り込まれた動画ファイルは総計ですでに数十Gバイトに達しているが,100時間ほどある撮影した動画をすべてデジタル化するとこの十倍以上のサイズになる。それらの動画ファイルを基に,公開用の動画データベースを構築するには,動画ファイルを適当な長さのカットに切り分け,各カットにテロップを入れるなどの編集作業が必要になる。ついで,編集の終わったファイルを適当に圧縮して利用可能なサイズの動画ファイルに変換しなければならない。これらの作業を効率的に進めるには,今後,作業スペースとして大容量の高速ハードディスクを導入したい。ただし,パソコンの新しいOS(MacOS 8.1以降,Windows 98)の下では,テラバイトクラスの容量を扱えるので,作業そのものはパソコンで十分に行なえるはずである。

 この他,動画データベース公開に適したデータの圧縮法は何がよいか,動画配信の方式はダウンロード式にすべきか,あるいはストリーミング式が可能かなどについては現在検討中である。

 また,作業用の大容量高速ハードディスクとは別に,動画用サーバの選定も今後の課題として残されている。今後ネットワークの高速化にともない動画関連の技術が進化すると予想されるので,それらを適宜取り入れて動画データベース化法を開発したい。

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