平成10年度知的基盤整備推進制度
「生物系研究資材のデータベース化及びネットワークシステム構築のための基盤的研究開発」
2-1. 生物資材情報発信のためのWWWサーバ構築サポートシステムに関する研究

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2.成果の概要

2-1. 動画データベース構築システムの開発

 これまで静止画を基に原生生物の画像データベースを構築してきたが,静止画だけでは各生物の特徴を十分に記録できないことが次第に明らかになってきた。多くの生物には「動く」という特徴があり,動きによって表現される種の特徴などは静止画では記録できないからである。そこで,生きた状態を動画として記録し,データベース化するシステム開発をめざして研究を行なった。原生生物の場合,顕微鏡観察下で動画を記録することになるが,そのために,通常の顕微鏡カメラと連携したビデオカメラ撮影システムを開発した。

 これまでに延100時間程の原生生物の動画撮影を行ない,それらをDV(デジタルビデオ)テープに記録した。サンプル数は,約3000個(約200属,約300種)である。各サンプルは複数の動画カットからなり,カットの総数は推定で約18000個になる。現在はこれらをサンプルごとにパソコンに取込み,デジタルファイル化する作業を進めている。この後,各サンプル画像をさらにカットごとに細分化し,テロップの追加などの編集作業を行なう予定である。

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