Stentor pyriformisに関する実験

培養に失敗したシャーレを処分した

破棄するシャーレの蓋部分
現在,様々な条件で液肥+光のみによる培養を試みているが,これらは最近,培養に失敗したシャーレの蓋。 これまでは,破棄する際に詳細な記録を作成したが,今回はあまりに失敗したシャーレが多いので, 個別の説明を省くことにした。 概略だけを記しておく。
1)液肥だけの培養(1/100ハイポニカ,1/200ハイポニカなど)の場合, キロモナス+養命酒+1/50KCM培養から液肥+光条件に移した直後は,1〜3回程度分裂した (注;この時点で 今年の学会発表を行った)。 しかも,その分裂速度はキロモナス培養の時(通常1ヵ月で1回分裂する)よりもかなり早く1週間程度(またはそれよりも速い)で 分裂が起きた。 しかし,最初は速かったが,その後(2,3ヵ月後,すなわち学会後),急速に分裂速度が下がり,やがて死滅してしまった。
2)この問題を回避する方法として,現在は,1/50〜2/50KCMを追加する,および,低温(16℃,10℃)での培養 (もしくはその両方を組み合わせた培養)を 試している。いずれもこれまでのところ結果は順調で,1/50〜2/50KCMを加えた場合は,室温(23℃)でもゆっくりとではあるが, 細胞分裂が継続しているし,低温条件ではKCMを加えなくても分裂が起きている(模様)。 低温の場合,微細藻の増殖も起き難くなっているためか,液肥の濃度を上げても(1/40ハイポニカ)順調に増え続けている。 ただし,いずれも条件を変えてから,まだ1ヵ月前後(短いものだと1週間程度)しかたっていないので, 今後どうなるかはわからない。変更後の条件で,すくなくともあと半年程度は経過を観察し続ける必要がある。

すっきりした実験台の様子
1枚目:窓際にあるカラーボックス中段の様子。
2枚目:カラーボックスの右側。中段と下段の様子。
3枚目:窓の右側の壁面に接するラック。中段の様子。
下段は,2日前の様子。培養に失敗したシャーレを片付ける前の状態。


2日前(2018.01.16)の様子。
1枚目:窓際にあるカラーボックス中段。
2,3枚目:カラーボックスの右側。中段(2枚目)と下段(3枚目)。
4枚目:窓の右側の壁面に接するラック。中段。

さらに,以前(10ヵ月前)はこんなだった。
2017.03.09の実験テーブルの様子。色々試した,いろいろ,,,。 低温でも培養は行っていなかった。すべて室温で培養していたので,たくさんあった。 (現在も,低温恒温庫にあるシャーレを加えると,この時と同じか,当時よりも多いはず)

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