アメリカアサガオ×日本系アサガオ
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米田 芳秋
アメリカアサガオはアサガオにもっとも近縁の植物である。すでに萩原(1937)によって両種が低率ではあるが交配でき,F1に稔性があり,さらにF2の分離も正常であることが確かめられた。アメリカアサガオ独特のヘデラセア葉は丸葉に対して優性である。筆者も両種の交配を行ない,F1とF2における葉形とペルオキダーゼ・アイソザイムを観たが,期待通りの結果を得ている。交配によってアサガオに取り込まれたヘデラセア葉はトンボ葉,洲浜葉などと組み合わされると面白い葉形を生じる。しかしこの種間雑種の花にはほとんど変異が生じない。
文献
- 萩原時雄 (1937) アメリカアサガホ×アサガホに於て見られる葉形に関する複対立因子に就て. 植物及動物 5: 2160-2162.
- Yoneda, Y. (1977) Studies on interspecific hybrid in Pharbitis. III. Genetic analyses of leaf shapes and peroxidase isozymes in P. hederacea x P. nil hybrid. Rep. Dept. Lib. Arts, Shizuoka Univ.(Sci.) 13: 43-47.
- 米田芳秋・竹中要 (1981) 原色朝顔検索図鑑, 北隆館.
Edited by Yuuji Tsukii (Lab. Biology, Science Research Center, Hosei University)