アサガオに最も近縁の植物である。熱帯アメリカ起源で,今では世界各地に広がっている。日本には明治時代に導入されたが,第2次大戦後の食料難の時にアメリカからの穀物援助と共に入ってきて帰化が一層進んだ。現在では各地に定着している。葉は三尖状であるが,葉裂片の間が湾曲すること(ヘデラセア葉),また花は小さく薄い青で,がく片が外側へそりかえることが特徴となっている。丸葉型もある。非常に早咲きである。また萼は外に反転していており,アサガオとは低い率であるが交雑可能で,これらの葉や萼の形質はアサガオに対して優性である。日本には戦後の救援物資とともに急速に広がったといわれ各地で帰化している。葉が丸葉のタイプもしばしば見かける。園芸的にはほとんど利用されていない。さく果が熟すとすぐにこぼれるのも実験材料としてはやや使いにくい。
アメリカアサガオ Ipomoea hederacea (=Pharbitis hederacea) 遺伝子名(遺伝子記号)
スライド No. 159-163, 235-236 | |||
ヘデラセア葉 (coH) |
ヘデラセア葉 (coH) |
丸葉 (co) |
丸葉 (co) |
葉形の遺伝 |
染色体 |
染色体と核型 |
文献
- 長田武正 (1972) 日本帰化植物図鑑 北隆館.
- 米田芳秋 (1995) アサガオ 江戸の贈りもの −夢から科学へー, 裳華房.